「家族と一緒に見に行くつもりです。父として、亭主として、伝えてあげたいことがこの作品の中には注ぎ込まれています。友達にも自信を持って、誘いの言葉を投げ掛けたいなあと思っています。」柳葉敏郎さんは口元に笑みをこぼして語った。

2008年10月4日(土)、作品上映前に柳葉敏郎さんが、上映後に長渕文音さんや松方弘樹さんらが映画『三本木農業高校、馬術部』初日舞台挨拶を行った。

長渕文音さんは、視力を失いかけた馬、タカラコスモス(以下コスモ)と絆を深め合う主人公を熱演。「乗馬の練習を含めて約2年間この映画に関わらせて頂きました。現場を楽しむ自分が居て、本当に楽しかったです。馬術部員の皆とは、本当の部員みたいに仲良くなれました。」初々しくも堂々とした笑顔で語った。
映画『半落ち』などを手掛けた佐々部清監督の撮影現場は、森田彩華さんも「暖かい現場でした。毎日この現場に居ることが幸せだと感じました。」とにっこり笑った。

乗馬シーンはスタントなしで挑んだ。西原亜希さんは「これからどんな仕事が来ても大丈夫だと思うくらい、役者魂を出せた」と微笑みながら答え、奥村知史さんは「人として、役者として大切な経験」と言葉を選ぶように語った。小林裕吉さんは「役者として良い肥やしになった」と語り、乗馬の猛特訓ぶりがうかがえた。思い出深い作品になったことは間違いないだろう。
趣味で乗馬をする黒谷友香さんは「本物の馬術師みたいです。太鼓判をばんと押せます。」とべた誉めだ。

松方弘樹さんはコスモの出産シーンを「私は生まれて初めて立ち会いました。あれはもう、臨場感がありすぎて、芝居どころじゃありませんでした。」と興奮気味に語った。
舞台挨拶にはキャストの他に音楽を担当した二人もかけつけた。メインテーマを手掛けた押尾コータローさんはコスモの前でフルコーラス演奏したエピソードを語り、会場を盛り上げた。主題歌を歌ったアコースティックデュオのSTGM 松本秀人さんは台本からの曲作りを語った。

佐々部監督は登壇する代わりに特別メッセージが届けられた。本作の役者陣、初日に足を運んだ観客に感謝する内容であった。司会者が読み終えると拍手が沸きあがった。長渕さんは「監督が居なかったら、何も出来ていなかったと思うくらい、色んなこと学べました。」としみじみと語った。

(Report:Hiromi Kato)