小学5年生の妊娠、出産を通して、コドモ達の力強さと大きな可能性を描ききった名作『コドモのコドモ』。
衝撃的なテーマに賛否両論で話題騒然となっている一方で、ひたむきでまっすぐな子供達の姿は大人たちが忘れてしまった、’ほんとうに大切なもの’を思い出させてくれる感動の物語でもある。

初オーディションで400人の中から主演に選ばれたシンデレラガール甘利はるなは、第一声に声を詰まらせながらも、「主人公を演じた甘利はるなです!」と元気一杯にごあいさつ。
幼くして妊娠するという難役を演じたことについて「特に出産のシーンは大変だったけどみんなと力を合わせて頑張った!」と満面の笑み述べ、共演者も温かい目で見守っていた。

主人公春菜の担任八木先生を演じた麻生久美子は、「原作を読んだときから何か引っかかっていて、八木先生はどんどん孤立していって変なかんじがするなぁ〜と。子供達と距離のある先生だったので現場でもあまり話さなかったのですが、子供達にニンテンドーしよ!と誘われ一緒にゲームをしてみたら、コドモの脳みそににビックリしましたねっ!全然付いていけなくて自分がどれだけ衰えたか愕然としました・・・」と子供達のパワーに屈したエピソードを明かした。

そこに特別ゲストとして主題歌を担当した奥田民生が登場!
「監督からお話があって、画を見て天気が良かったんで、天気が良くて何よりってことかな・・と思って作りました。。」と主題歌『SUNのSON』の製作時のイメージを語り、場内も奥田の穏やかな口調に和みムード一色だ。
「元気の出る曲だなーと思いました!」と主演の甘利が主題歌の感想を言うと、「あ、どうも有難うございます!!」と奥田もたじたじの様子。

最後に萩生田監督が、「憧れのキャストと信頼できるスタッフに囲まれて初日を迎えることができ感無量です!本作は、子供達の力をどれだけ注ぎ込めるかが勝負でした。子供ってすごいな〜っていうのを描きたかったのですが、撮影を進めていくにつれて現場でどんどんたくましくなっていく子供達に本当に驚きました」と述べ、舞台挨拶は盛大な拍手の中幕を閉じた。

本作は10月に開催される釜山国際映画祭にも出品が決定している。
日本では、コドモのけなげな力を描いた本作を絶賛する声が数多く上がっているが、韓国の観客がどういった視点でこのテーマを捉えるのか非常に興味深いところである。

(Report:Inoue Midori)