「解散!!」その一言で始まった、人生で最高の夏休み—。

日本中が笑って泣いた、人気お笑いコンビ「麒麟」の田村裕原作の国民的ベストセラー『ホームレス中学生』が待望の映画化。

10月25日(土)の公開に先駆け、本日9月24日(水)に東京国際フォーラムにて完成披露試写会が行われ、主演の小池徹平、西野亮廣(キングコング)、池脇千鶴、古手川祐子、イッセー尾形、古厩智之監督、そして原作者の田村裕が舞台挨拶に登壇した。

原作でも話題となったまきふん公園が描かれた垂れ幕を蹴破り、黄色い声援に包まれながら颯爽と舞台に現れた主演の小池徹平さん。本作では段ボールを食べたり雑草を食べたりと、体を張った演技が話題となっているが「段ボールは本当に味がないんですよ。噛んでも噛んでもほぐれないし、それにやっぱり体が飲み込もうとしないんですよね。あと草を食べるシーンも、スタッフさんが気を使って野菜を置いてくれたんですけど、台風のシーンなんで本番になったらそれが全部飛んでしまって‥、結局本当に生えている草をちぎって食べました(笑)」と撮影時の苦労話を明かした。

そして本作では映画初出演となった西野さん。「“解散!!”のシーンはすごくシリアスなシーンだったので、本番前にみんなと離れて、1人隅の方で気持ちを作ってたんですよ。そしたらこの小池徹平がね、“あれ、西野さんまさか‥、気持ち作ってるんですか?!”なんてバカにしてきて‥!!」と小池さんにからかわれたというエピソードを語り、会場を笑いに誘った。

撮影中は本当の兄弟の様に仲が良かったという、
小池さん、西野さん、池脇さんの3人。
父親役のイッセー尾形さんも「本当に兄弟3人仲が良くてね、解散!!のシーンは心情的にとても辛かったですね。でもそれを言わないと始まらないので‥(笑)」と苦笑いを浮かべ、これには田村さんも「尾形さんの解散!!の言い方が、あの時の親父そのもので、本当に複雑な心情を察して演技して下さったんだなぁと思いましたね‥」と当時を思い出したのか少し暗い表情に‥。
するとMCから、でも時が経って、今となればそれもいい思い出になったりするんじゃないですか?とフォローが入るも、「全然ですね!」とキッパリ。「あれからもう15年ほど経ちますけど、未だに辛い思い出ですよ(笑)。あの一言から田村家の悲劇が始まったので‥」と苦笑いで語り会場を沸かせた。

古厩智之監督は本作の撮影を進めるにあたって「中学生のフリをしたら負けると思って。子供だったらこうやって素直に喋ったり遊んだりするだろうってその形を真似ていったら大変な事になるだろうと思ったので、そこだけは気を付けてやりました」と語った。

撮影現場でもドツキ合いをしていたというほどの仲の良さで、トークの最中も関西弁で突っ込み突っ込まれ、まるで本物の家族のように和気あいあいとした雰囲気で行われた舞台挨拶。

最後に主演の小池徹平さんが「僕が中学生役という事で、え〜っと思ってる方も、逆に楽しみにして下さってる方もいろいろといらっしゃると思うんですが、そういう事が全く気にならない仕上がりになってると思います。素晴らしいキャストの方達に囲まれて、現場のあったかい雰囲気がそのまま映像に映し出されているし、大阪の人情、熱さみたいなものも感じて頂けると思います。田村裕の成長物語りを、是非皆さん楽しんでご覧下さい!!」と笑顔で呼びかけた。

舞台挨拶終了後は、主題歌を担当した天井智喜//CLIFF EDGEのスペシャルライブも行われ、最後まで会場は大きな盛り上がりを見せ、舞台挨拶は幕を閉じた。

(Report:Nozomi SAWAI)