世界最年長・長編劇映画監督デビュー作としてギネスワールドレコードに申請中である、映画美術の巨匠・木村威夫 長編劇映画監督デビュー作『夢のまにまに』の完成披露試写会が、11日(木)に行われた。

木村監督の実体験をもとに、自身の決定的体験となった戦争を見据えながら、老いと若さ、男と女、生と死の対比を象徴的にめくるめく映像美で描いた本作。巨匠の記念すべき初監督作品を彩った、豪華で個性豊かなキャストも見ごたえたっぷり。

90歳の新人監督・木村威夫は「敬老の日」に掛けて長生きするための秘訣を聞かれると、「たくさん寝ること! あと暴飲暴食は控えて、あとタバコは絶対ダメ!!」と元気に語り、監督の元気なあいさつに会場は大いに盛り上がりました。

木村監督「全然撮る予定はなかったのですが、脚本を書いたら何故か助成金が出て、劇場が決まっていて、撮らなければいけないハメになっていました。私は自分のことを90歳ではなくて19歳だと思っています(笑)。井上さんはユニークな演技で素晴らしかったです!」

長門「46年ぶりの主演となります。監督からは“何もやらないで”と言われたので何もしませんでした(笑)。井上君は舞台度胸があって、威圧感は素晴らしいものがあった。また天性の歌声が素晴らしくてそれだけでも元が取れると思います。90歳にもなると新人ながら大したものだなぁと思いました。この作品に関しては問題提起などはありません。“こんな作品もあるのだな”と思って観ていただければ幸せです」

井上「舞台は練習してお客様の前で演じるという形なので、1年前の自分を映像で観るのは不思議な気持ちになりますが、やったものが形となって残るのは新しい感覚で嬉しいです。監督の頭の中に入ってその一部になったということに喜びを感じました。撮影は分からないことだらけで、舞台では大きな動作をするので映像だと合わないのかな?と心配でしたが、とても集中できて楽しかったです」

南原「南原 宏治の息子です。太宰治風の男の役ということだったのですが、かなり太宰治になりきっていたようで、家族には恐いと言われました(笑)」

エリカ「太宰の連れの女役だったのですが、現場に行って雰囲気を感じ取るのがいつも楽しみでした」