最愛の夫の死を受け入れられず、絶望に打ちひしがれる妻・ホリーのもとに、亡き夫・ジェリーから10通にもわたる手紙が届く。その手紙はホリーにとって、新たな一歩を踏み出すための大切な道しるべとなっていく・・・

全世界500万人が涙したベストセラー小説を、『プラダを着た悪魔』のプロデューサーと『マディソン郡の橋』の脚本家がニューヨークとアイルランドを舞台に映画化した『P.S.アイラヴユー』。11日(木)に本作の記者会見が開催され、『オペラ座に怪人』『300<スリーハンドレット>』で全世界の女性を虜にし、本作では“消印のない”10通のラブレターを妻に残す夫・ジェリーを演じたジェラルド・バトラーが登場した。

多くのマスコミが駆けつける中、今回が4度目の来日となったジェラルドは、「来日してから取材ばかりで、今日も朝早くから個室に閉じ込められたから“僕は日本が見たいんだー!”と少しキレてしまったよ」とフレンドリーな語り口調であいさつし、場を和ませた。

ジェラルドは『Dear フランキー』、本作『P.S.アイラヴユー』と“手紙”が重要なキーワードとなっている作品に続いて出演したが、彼の手紙にまつわるエピソードはというと──
「若い頃はペンパルクラブというものに所属するくらいよく手紙を書いていたよ。フランスに彼女がいたからたくさんラブレターを送ってたんだ(笑)。今は悲しいくらい書かなくなってしまったけどね」

妻・ホリーを演じたヒラリー・スワンクに対しての質問が飛び交うと、「初めて会ったときから気さくでフレンドリーで本当にすばらしい女優。そこには何か秘訣とかメソッドみたいなものがあるんじゃないかと思って注意して見ていたら、あるシーンの後にいきなり走り出すんだ。僕はその先に何かきらめく秘訣があるはずだと後に続いたんだけど、ヒラリーはTVで野球を観ていたんだ。そんな彼女をますます気に入ってしまったね」と、ほほ笑みながら語った。

また、本作のタイトルにちなんで“「I Love You」の正しい使い方は?”という突飛な質問が出ると、にんまり笑って「できるだけ多くの女性に言って結果を待つこと!」と発言し会場を沸かせ、その後「ジョークだよ(笑)。本当はその逆で、頻繁に言わないことだね。心の底から感じたときにだけ言えば、力強く特別な言葉となって相手に届くはずだ。人間は生まれた時から愛を求めているからね」とアドバイスをした。

会見中にマスコミの携帯電話が鳴ってしまうというハプニングもあったが、「(電話の相手に)僕からよろしくと伝えて!」と合図するなど、ジェラルドらしいとてもお茶目な一面も垣間見せた。

そしてこの日は奇しくもアメリカ同時多発テロが起こった9.11の日。
「僕もあの日、ニューヨークにいたからあの事件は一生忘れられない。誰もがきっとそうだろう。あのような事件で愛する人を失うなんて考えられないけど、あの事件以降、皆が温かい気持ちでひとつに結ばれた気がする。今日がその9.11だけど、愛をみんなで感じる日だと思う」と笑顔から一転、真剣な眼差しで語った。

その後、AneCanモデルの真山景子が花束を持って登壇。
真山さんは「この映画のジェリーという夫はまさに女性にとって理想の男性。ジェラルド・バトラーさんはとてもジェリーに似ているので、理想の男性が目の前にいるなんて!という感じです」とうれしそうにジェラルドを見つめ、そんなジェラルドも「彼女は(昨日のプレミアに続き)いつも花束を持ってきてくれるから大好きだよ」とデレデレな様子でコメントした。

(Report:Naomi Kanno)