80年代、にわかに日本で起こったバンドブーム。
本作は、浜崎貴司、大沢伸一、桜井秀俊ら、今からおよそ20年前にデビューし、40代を迎えた、あるいは迎えようとするミュージシャンたちを取材。次々と遭遇する人生の難問に、時に笑い、時に怒り、時に泣き、そして歌う彼らの実像に迫る。

7日(日)、渋谷C.C.Lemonホールにて中江裕司監督 音楽ドキュメンタリー映画『40歳問題』の製作発表会見が行われ、浜崎貴司(FLYING KIDS)・大沢伸一(Mondo Grosso)・桜井秀俊(真心ブラザーズ)・中江裕司監督が登壇した。

浜崎貴司:43歳になりました。この話をいただいた時に、40歳をテーマにするということが今の日本の状態を考えても面白いし参加したいなと思いました。

大沢伸一:41歳になりました。僕は映画が好きで、それにドキュメンタリーだからたいしたことじゃないだろうと引き受けたんですが、とんでもない間違えで(大変)ですね。もう帰りたいです。

桜井秀俊:40歳になりました。プロデューサーがミュージシャンということで断る理由もないもので、大変だろうと思いましたが、引き受けました。でも、今、帰りたいかどうかというと帰りたいです。

中江裕司:48歳になりました。僕は沖縄の映画しか撮らないと思われがちですが、一本ごとにドキュメンタリーを撮っています。40歳になってから仕事は断らないということで始めました。

<3人での初コラボ作品「LOST CONTROL」に関して>

浜崎貴司:まさにタイトルの「LOST CONTROL」の通り、コントロールできないという状況の中で作っていくことは非常にハードで大変だった。けど、面白かったです。

大沢伸一:これまでの音楽を作る上での手癖のようなものすべてを取り壊してやっていくという乱暴なことをやりたいね、というのが40歳のテーマだとしたらやってみようと思いました。でも、本当に難しかったです。

桜井秀俊:尊い音楽というのはこれまで聞いたことのない音楽が発生するということだと思っていたんですが、最近はその尊い部分から外れてきているなと感じていたときにこの話をいただいたので、これはチャンスだと思って参加しました。出来上がりの曲を演奏する時は本当に興奮します。

中江裕司:今日リハーサルで聞いて今までにない、街にあふれている曲とは全然違い強くて骨がある曲で本当に素晴らしい。このコンセプトで曲を作るという皆さんの葛藤、そこにカメラが入ることによってさらに葛藤が強まりドキュメンタリー独特の緊張感がでました。このスリリングな感じが映画に出るといいのではと思ってます。

また、会見後のコンサートでは最初で最後となるかもしれない『40歳問題』の映画のエンディングを飾る曲となる3人での初コラボ作品『LOST CONTROL』が、3人の手によって披露されました。