いよいよ9月6日より行われる北京パラリンピックで、日本代表選手団主将として参加するバスケット日本代表の京谷和幸。Jリーグ選手として活躍していた当時、結婚式の前日に交通事故に遭い、両足の自由を奪われた。京谷和幸さんとその妻陽子さんが辿ってきた、愛と感動と真実の物語を描いた映画『パラレル』。キャストに要潤、島谷ひとみを迎え、今回パラリンピック壮行会を兼ねた『パラレル』製作報告記者発表が8月29日(金)、東京ミッドタウンにて行われた。

【京谷和幸コメント】
「今日はありがとうございます。本日初めて完成したものを観させて頂きましたが、ちょうど13年くらい前の記憶が蘇ってきて、ちょっとうるうるしてしまった場面もあったんですが‥、すごくいい映画になっていると思います。この映画を通して、車椅子というハンデを背負っていても、諦めずに最後まで目標や夢を持ち続ければ、必ず実現するんだという事、そういった諦めない事の大切さを皆さんに感じて頂ければいいなと思います。そして武藤数顕監督をはじめ、要潤さん、島谷ひとみさんにも本当に感謝しています。ありがとうございました。」

【京谷陽子コメント】
「私も主人と同じで、当時の事を思い出して感極まってしまった部分もあったんですが、私達夫婦は本当に、特別何をしてきたという事でもないんですけど、こういった機会をつくって頂いて本当に嬉しく思っています。観て下さる方々には、車椅子や障害というハンデがあっても、普通の人と何ら変わらないんだという事を感じてほしいと思いますし、そういった垣根が少しでも無くなればいいなと思っています。この映画を通して、私達夫婦もそうですが、皆さんも常に誰かに支えられているんだという事を改めて感じて頂ければいいなと思います。」

そして今回、京谷和幸役を演じた要潤、妻の陽子役を演じた島谷ひとみから、京谷夫妻へ花束が贈られた。

【要潤】
「今回演じてみて車椅子バスケの過酷さを身を持って体験させて頂いたんですが、チームメイトの皆さんもすごく明るくて、本当に楽しく撮影する事が出来ました。」
【島谷ひとみ】
「今回この役を演じる事で、パラリンピック、その中でも車椅子バスケの事をより知れた事をすごく幸せに思いますし、こうやって頑張っている方々がたくさん居るんだという事を伝える役目として、本当に京谷夫妻に出逢えた事を非常に嬉しく思います。」

要さんの印象はと聞かれると、「初めての車椅子バスケの体験だったと思うんですが、すごくのみ込みが早くてびっくりしました。ポテンシャルの高さを感じて、さすが俳優さんだぁと思いましたね。」その言葉に要は、「でも実際にプロの方達に見られるのはやっぱり恥ずかしいですね‥フォーム違うじゃんとか(笑)」と苦笑い。島谷さんの印象に関してはとの質問には、「島谷さんの笑顔がすごく印象的でした。家の妻も常に笑顔をモットーにして頑張ってくれているので、そこら辺がすごくうまく表現されていて、そうですね‥僕がその隣に居たかったなぁ‥なんて思っちゃいましたね(笑)」と冗談交じりに語ってくれた。

映画『パラレル』に関しては、
【京谷和幸】「どんな壁にぶち当たっても、決して諦めない事の大切さをこの映画で感じてほしいです。」
【京谷夫人】「どんなに辛い事があっても、一生懸命生きていれば必ずいい事がある。そう思える映画だと思います。」
【要】「愛の形を改めて考えさせられる映画です。恋人でも家族でも、是非自分の大切な人と一緒に観て頂きたいなと思います。」
【島谷】「辛く悲しい事もありますが、それによって得るものもあったり、大切な事に気付けたりと‥、この映画を観て頂ければ、喜びと悲しみはプラスマイナスゼロなんだなという事を感じてもらえると思います。」と語った。

最後に、いよいよ9月6日から行われるパラリンピックの抱負を聞かれると、「今年は今までで一番コンディションもよく、とてもいい状態です。今大会が自分のバスケット人生の集大成になるかもしれません。悔いの残らないように、完全燃焼してこようと思います。そして皆さんが期待しているメダルを目標に頑張りますので、応援よろしくお願いします。」と力強く語ってくれた京谷選手。

その言葉に主演の2人も、
「怪我だけは本当に気を付けて‥、頑張って下さい!応援しています。」とエールを送った。

(Report:Nozomi SAWAI)