累計発行部数2000万部を突破する、浦沢直樹原作の超人気コミックス「20世紀少年」。海外でも高い評価を受けつつも、その時代を超えたスケールの大きさに映像化は不可能とされていたこの作品を、鬼才・堤幸彦監督が超豪華俳優を迎え、3部作として映画化!

そんな話題作の第一章がついに完成。7日(木)に六本木ヒルズアリーナにて完成披露イベントが開催され、監督やキャスト陣が勢ぞろいした。
そして当日はもう一人……(?!)。本作ではCGで描かれている巨大ロボットが、この日のために日本映画史最大の巨費を投じて制作され、縦・横9mほどの超大型立体ロボットとなって登場!!
監督、キャスト陣も驚きの表情を見せつつ、この超大作映画『20世紀少年』に参加しての想いを語った。

まず、堤監督が「秘密のベールに包まれていた第一章がようやく完成しました。我ながらおもしろい作品に仕上がったと思います」と自信満々な笑みを見せると、原作者の浦沢氏は「僕は10年間この作品に携わってきましたが、完成した本作を観て3回泣きました。期待をはるかに超えた作品になっていて、“堤監督すごいわー!”と思いました」と、感謝の意を表した。

主役のケンヂ役には唐沢寿明。1969年、子供のころに仲間たちと「よげんの書」に世界征服や人類滅亡計画など空想の物語を綴っていたが、1997年に悪の組織によって「よげんの書」通りに世界が破滅への道を辿っていることを知る。そして人類滅亡の2000年12月31日──。当時の仲間たちと共に悪に立ち向かっていくことを決意する。

「今年1月から撮影していたので、完成を心待ちにしていました。最近僕も観ましたが、早くも第二章を心から観たいと思いました」と語り、仲間たちを演じた豊川悦司(オッチョ)、常盤貴子(ユキジ)、香川照之(ヨシツネ)らも「今日は暑いですけど、映画も熱いです。劇場で待っています」(豊川)、「久々に映画を観た後に、肩で風を切って歩きたくなりましたね(笑)。昔、ヒーローものを観た後に自分も強くなった気がしたんですが、そんな気分になりました」(常盤)、「出演者には40代が多かったんですが撮影は徹夜でした。浦沢さんは本作を観て3回泣いたそうですが、僕たちは撮影中に3回以上泣きました」(香川)と、本作を観ての感想と撮影を振り返っての今の心境を語った。

また、本作の内容に引っ掛けて、“子供のころ未来の自分はどうなっているだろうと想像しましたか?”という質問が投げ掛けられると、唐沢は「早く大人になりたかった。バイク、車、酒といったものが楽しみだったんです」と答え、石塚英彦(マルオ)は「もっともです」と大きくうなづいた。
しかし、豊川が「僕は子供のころは肥満児だったので、大人になってから縦に伸びてよかったです」と語ると、「肥満児という言葉はカチンときますね〜(笑)。僕は子供のころTVで見ていた、てんぷくトリオの三波伸介さんが好きで憧れていましたね。ああなりたかったのに、ホンジャマカになっちゃいました(笑)」とニカっと笑顔を見せた。

「エレベーターガールになりたかったんです。乗り物が好きで、上へ行ったり、下へ行ったりできるところが楽しそうで」と答えたのは常盤。佐々木蔵之介(フクベエ)は「僕は唐沢さんとは逆で大人になりたくなかったですね。というより、30歳まで生きないと思ってた。おっさんになりたくなかったし。だから今は生き恥をさらしているんです」と自虐的なコメントを述べ、会場を沸かせた。

その他の出演者たちからも次々とおもしろい話が飛び出し、笑いの絶えないイベントは大盛況で幕を閉じた。
ちなみに第二章は2009年新春、第三章は2009年秋の公開を予定している。

(Report:Naomi Kanno)