成績優秀、容姿端麗、誉れ高いが、実はケンカが特技の最強美少女<亜紀>。幼い頃から亜紀に守られ続けてきた日本一のヘタレ男子<稔>。大阪を舞台に、ボクシングを通して互いの気持ちに気づいていく高校生の姿を描いた青春ラブストーリー『ラブファイト』。

2007年度日本アカデミー新人賞を受賞し、活躍目覚しい林遣都×北乃きいW主演で送る本作の完成披露試写会舞台挨拶が、28日(月)に新宿バルト9にて行われ、初プロデュースを手がけた日本映画界を代表する俳優・大沢たかおを筆頭に、主演二人と共演者である桜井幸子、監督の成島出が登壇した。

本作で俳優業のほかにプロデュースも兼任した大沢は、「これは成島監督と脚本家の安部さんが5年かけて127回も台本を書き直しながら作った、とても想いのこもった作品です。17歳の少年・少女の物語で、実際に現役高校生である二人(林、北乃)が春休みを返上して挑んでくれました。先週(金)に完成したばかりのできたてホヤホヤの映画です」と笑顔でアピール。

本格的なボクシング映画ということで、全編スタントなし、CGなしのリアリティにこだわった結果、5ヶ月間ボクシングのハードな練習に励むことになった林と北乃は、「一生懸命やりました。後悔ないくらい達成感があります。ボクシングに目覚めてサンドバッグを買ってしまったくらい(笑)」(林)、「自分でいうのもなんですが本当にがんばりました。本作を観て前向きになってくれたり、勇気を持ってくれたらうれしい」(北乃)と自信満々な笑みを浮かべた。
また、北乃に関してはこんな意外な一面も垣間見れた。
「マネージャーさんが“やっと北乃のやりたい仕事がきたよ”と、このお話を持ってきてくれたんです。実はわたしすごく格闘技が好きで、特にK-1は大好き! 本作でボクシングの特訓を受けるようになってからは、台本を読んだだけでは気付かなかった“拳と拳の会話”というのを感じることができました」

大沢はそんな二人を親のような目で見守り、成島監督と共に「撮影が終わっても夜遅くまで自主的にボクシングの特訓をしているんですよ。よくもここまでがんばるなーって思いました(笑)。現場のスタッフ・キャストたちはこの二人に触発され、常に引っ張られていましたね」と賛辞を送った。

最後にこれから本作を鑑賞する観客たちに、林は「『ラブファイト』の現場は大好きなスタッフばかりで、本当に最高のチームだったと思います。参加できてよかった。たくさんの方々に観ていただきたいです」、北乃も「皆さんのおかげでいい映画になりました。男性ばかりの撮影で、正直きついなと思うこともありましたが、大沢さんにはいつも現場で勇気付けられていました。参加できて感謝しています!」と、撮影当時を振り返り熱く語った。

(Report:Naomi Kanno)