映画『狂気の海』の高橋監督が衝撃を受けた辻真先脚本「太平洋の亡霊」とは?
ユーロスペースで11日までレイトショー公開されている映画『狂気の海』のトークイベントが5日開催された。
ゲストに、高橋洋監督が、20数年前に衝撃を受けたTVアニメ「サイボーグ009」第16話「太平洋の亡霊」(脚本:辻真先、監督:芹沢有吾)。すでに今月発売中の映画秘宝でも対談している切通理作さん、辻真先さんをお招きしての1時間半に渡るトークイベントが行われた。
まず、第16話「太平洋の亡霊」とは?
いまから、30年前、1968年に放映されたアニメーション、エピソードは、ハワイ・パールハーバーから始まる。戦場の009、ギルモア博士、いきなり空からゼロ戦の空襲を受ける、舞台は突然の真珠湾総攻撃となる。また、ある場所・ビキニ環礁では、核実験で被ばくした戦艦“長門”が海底より復活し、米軍の攻撃で、再び原爆攻撃を受けるが、不死身の“長門”は、放射能を撒き散らしながらサンフランシスコ湾へ向かう。
何もできない009、イギリス人の007、中国人の006。
実は、亡くなった英霊たちをよみがえらせたのは、戦争で息子を亡くした博士の力によるのもだった。
BGMは、TVアニメで、あまり使われないがディズニー映画「ファンタジア」では使われたことは有名の「禿げ山の一夜」。また、劇中には、憲法第9条の全文が流れる。
トークイベントでは、高橋監督が印象に残った憲法第9条の文章を使った点や、霊的国防を使った演出などがオリジナル脚本の辻先生との熱いトークが続きました。
次回は、8日には、塩田明彦監督をお招きして作品を語っていただきます。
(Report:Yasuhiro Togawa)