7月5日(土)、『純喫茶磯辺』が公開初日を迎え、新宿テアトル、渋谷シネ・アミューズにてキャスト・スタッフによる舞台挨拶が行われた。2006年にレイトショー公開ながら、映画ファン、映画関係者の間で話題を呼んだ『机のなかみ』の吉田恵輔監督の最新作とあって、劇場には多くの観客が集まった。新宿テアトルでは、初回、2回目の上映共に満席・立ち見が出る程の盛況振りだった。残念ながら主演の宮迫博之は、スケジュールの都合で登壇できなかったが、劇中の『純喫茶磯辺』に集うクセモノ常連客が舞台上にも集まり、劇中さながら賑やかな舞台挨拶となった。

仲 里依紗:この映画は忙しい時に、息抜きとして見られる感じの映画です。暑い時に見るとクールダウンできます。(主演の宮迫が舞台挨拶に登壇できなかった事を受けて)裕次郎はダメですよね。そこら辺がメタボってます(笑)。

麻生久美子:たいして何かが起こるワケでもないけど、全然飽きさせない。監督の力はすごいなと思います。(演じた役の)素子は何を考えているか分からないキャラで難しかった。周りのワケ分からない人たちを観察して演じました。色々新しい発見をしてすごく勉強になった現場でした。

和田聰宏:吉田監督とはデビューが一緒で、今回11年振りにこうして出演できるとは夢にも思っていなかったのですが、あのような役を準備していたとは……。でも、作品としてはすごく素晴らしいと思います。

ミッキー・カーチス:この映画はすごく難しかった……(劇中、セリフは一言も無いが)スゲー長ぜりふがいっぱいあって、おれはそのセリフですごい苦労した。というのを頭にいれて見て下さい。映画に120数本出演していたけど、その中でもトップ10に入るくらい気に入っている、とにかく「ステキ」な作品だと思います。

斎藤洋介:「純喫茶磯辺」というタイトルからしてダサい! 主演の宮迫さんと、中央にいる女性お二人(仲、麻生)以外は誰も芝居をしていません。単なるセットの一部でした。ミッキーさんに至っては置き道具です。でも、日本映画はこういう映画を作っていけば良いと思います。

吉田恵輔監督:今日はこんなに沢山の方に集まってもらえて、嬉しくてちょっとチビリそうです。本当に皆さんよく出てくれたなという様な内容ですが、皆さん面白く演じてくれました。美術とか面白いものが沢山あるので、そこら辺もピントが合っていないところも注意して観てもらえればと思います。