発売されてから十数年経た今なお、読まれ続けている梨木香歩原作の大ロングセラー小説の映画化『西の魔女が死んだ』の試写会が、「おばあちゃん大好き試写会」と題して4日(水)に行われた。

本作は、おばあちゃんと孫のちょっぴり不思議であたたかい絆を描いた感動作。主役の<おばあちゃん>を愛情たっぷりに演じるのは、アカデミー賞女優シャーリー・マクレーンの娘であるサチ・パーカー。本作で堂々の日本映画デビューを果たした。
そんな彼女が緊急来日!! 大好きな祖母を喜ばせるために演歌歌手となった、今話題のアーティスト・ジェロと共に登壇し、子供連れのおばあちゃんも多く見受けられる中、舞台挨拶を行った。

劇中衣装を身に纏ったサチ・パーカーは、おっとりとした口調で「こんにちは、サチ・パーカーです」と流暢な日本語であいさつ。そして、「2〜12歳まで東京に住んでいたので、自然と覚えてしまいました」とにっこり。本作の中でも淑やかで落ち着いた演技を見せる彼女だが、偉大なる女優を母に持ち、母・シャーリー・マクレーンからこんな助言を受けたという。
“あなたは役に入り込む女優だから、終わったら役をどこかへ置いてきなさい。家に帰ったらサチ・パーカーに戻りなさい”
「でも、それがなかなかできないのよねぇ(苦笑)」とはサチ・パーカー。
本作が日本映画デビュー作となったわけだが、「これに出演してからはたくさん泣きました。本作にはすばらしい日本の精神が息づいていると思います」とコメント。

サチ・パーカーの演技に、今は泣き実の祖母を思い出して涙したというジェロは、本日1日だけサチ・パーカーの孫となって“サチおばあちゃん”にきれいな花束と、デビュー曲「海雪」の歌のサプライズプレゼント。ジェロの歌声をうっとりとした表情で聴いていたサチ・パーカーは、「大ファンになっちゃう!」とうれしそうにほほ笑み、「ありがとう」という言葉を何度も繰り返した。
ジェロは「この映画大好き。自分をかわいがってくれたおばあちゃんを思い出しました。おばあちゃんから教わったことは、とても人生にプラスになることばかりだったから、おばあちゃんがいなかったら今の僕はなかったかもしれません。サチさんが演じたこのおばあちゃんもサイコー!」と元気よくコメントした。

ジェロがおばあちゃんとの思い出を語る間、サチ・パーカーは本当の孫を見守るような目で、「私があなたのおばあちゃんになってあげるからいつでも頼って。これからもがんばって! 私も大ファンになってしまったから、お手紙を送るわ」と早くも溺愛ぶりを見せつけ、最後に「この映画は私にとって宝物のような映画になりました。本作からたくさんのことを教わりました。観終わった後は、ファミリーを大切にしたくなるような気持ちで劇場を後にすることでしょう」と自信満々に答え、上映へと移っていった。

また、映画のために建造し、撮影が行われた山梨県北杜市・清里の「映画オープンセット」を映画公開を記念して一般お披露目!! 今もおばあちゃんが暮らしているような、不思議な空間がそこには広がっています。
期間:2008年5月17日(土)〜2009年1月4日(日)
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(Report:Naomi Kanno)