渋谷ユーロスペースにて公開中の映画『オーケストラの向こう側〜フィラデルフィア管弦楽団の秘密〜』に出演する、アメリカの名門オーケストラ、フィラデルフィア管弦楽団の団員3名が、来日中の22日(木)に台東区の東京藝術大学音楽部附属音楽高等学校を訪問、将来音楽家を目指す120名の全校生徒と音楽的な交流を深める特別授業を行った。

ダニエル・マツカワ氏が、楽器“バスーン”を紹介しながら『セビリアの理髪師』を演奏、続くフィリップ・ケーツ氏がヴァイオリンを、ドン・リッツィー氏がティンパニーを演奏した。リッツィー氏は、プロデュースから参加している同映画について、「音楽の素晴らしさを世界中の人たちと分かち合いたい、捧げたいという思いでつくった」と語った。

また、生徒たちは現在練習しているチャイコフスキーの交響曲第5番第1楽章を演奏。団員たちは、「素晴らしい演奏。演奏の最初の瞬間から気を引き締めて、常に自分以外の他の楽器の音も意識するといいかな」と、パートごとに音楽的指導を行う場面も。真剣に耳を傾け、個人的にアドバイスを求める学生の姿もあった。

映画『オーケストラの向こう側〜フィラデルフィア楽団の秘密』は、6月13日(金)まで渋谷ユーロスペースにて公開。5月23日(金)、24日(土)、27日(火)にはサントリーホール、25日(日)兵庫県立芸術文化センターにて。

<ドン・リッツィー(首席ティンパニー)コメント>
音楽を奏でる能力のある将来有望な皆さんには、自分個人の音色を追求することも大切だし、オーケストラとして60人〜100人が奇跡のように1つになるオーケストラのパワーの素晴らしさを理解し、音楽を分かち合う心を持ち続けてほしい。楽器から離れて、実際声に出して歌ってみる合唱も、演奏する上で重要だったりするですよ。おすすめの練習法です。

<フィリップ・ケーツ(第二ヴァイオリン)コメント>
弦楽奏者は他のパートと違ってソロがない分、少人数で演奏する室内楽の経験を積むことがとても大切。自分の音や他の人の音を聴くことで気づける可能性が高い。「聴く」ということは本当に重要。

<ダニエル・マツカワ(首席バスーン)コメント>
高校時代には、パンクにはまっていて、リードギターとリードボーカルを担当していた。ボーカルといっても叫んでたみたいなものだけど(笑)。13歳の時に初めてバスーンという楽器を知って、その音色に恋をして以来、これが僕の楽器だ!と確信したんだ。
オーケストラでは互いの音を“Big ear(大きな耳)”で聴いて、自分の音の役割を見極めることが大切。

本作は、アメリカ5大名門オーケストラ フィラデルフィア管弦楽団の演奏家105人が奏でる、音楽と人生を愛する全ての人へ贈る珠玉のドキュメンタリーだ。