大好評連載中のロングセラーコミックを映画化した『築地魚河岸三代目』の完成披露イベントが5月25日築地本願寺にて開催された。会場となった築地本願寺は今年350周年を迎え「築きな祭」が24、25日と行われ、今回の完成披露イベントはその目玉イベントとなった。
朝から降っていた雨もイベント直前であがり、出演者の大沢たかお、田中麗奈、伊原剛志、森口瑤子、伊東四朗、温水洋一、江口のり子、監督の松原信吾、そしてこの映画の主題歌を担当した秦基博がかけつけ築地本願寺内に敷かれたレッドカーペットを歩いた。大沢はカーペット沿いに集まったファンのサインの要望にも快く応えていた。

 主人公赤木を演じた大沢たかおは「こんなにたくさんの皆さんに来ていただいてありがとうございます。『築地魚河岸三代目』は去年の夏から秋にかけてこの築地を舞台に約2ヶ月間撮影してきました。6月7日に公開ですが、その直前に築地350周年というめでたい時に『築地魚河岸三代目』もスタートすることが出来て本当に嬉しく思います。」と挨拶。

 赤木の恋人、明日香役の田中麗奈は「本当に明るくて心和む、あったかい映画が出来ました。松原監督の演出の下でここにいらっしゃる素晴らしい役者の皆さんとお芝居が出来たということを本当に本当に光栄に思っています。末永く愛される映画というのはこういう映画なんだなと私も改めて思いました。」と笑顔で語った。

つづいて共演者は
伊原剛志「ここへリムジンで来まして、レッドカーペットを歩き、この雰囲気を見ると、いかに松竹がこの映画に力を入れているかということが皆さんにも伝わってきますし、僕らが自信を持って良い映画をこれから皆さんにお届けできるんじゃないかという思いでいっぱいです。」

森口瑤子「私が映画の中で演じた千秋という女性は、小料理屋を営んでおりましてその小料理屋の中には築地のお魚のように本当に元気で個性豊かな人たちが集まってきます。この映画を観ていただけると心から泣いて、笑って、最後にはすごくお腹がすいて帰られるんじゃないかと思います。」

伊東四朗「2代目を演じさせていただいております伊東でございます。うちではこの映画が終わった後、最近までずっと「俺は徳三郎をやっているんだ!2代目だぞ」なんてブツブツ言ってると女房が「分かったわよ。もうそのセリフは。早く観たいものだねぇ。封切り前に観ることは出来ないの?」と言うんで、「それはしょうがないねぇ。後で映画館でご覧になんなさい」なんて言っていたら、ちょうどある新聞社の主催で昨日、築地をまわってその後この映画を観るというツアーがあったらしいんですよ。早速、一週間前に女房と息子夫婦が応募したら、見事に落選しました(笑)仕方なく昨日はファミレスでご飯食べて「IQサプリ」で終わったようです。こんなところを歩くのは初めてなんで、気分はディカプリオでした(笑)」

江口のり子「この映画の撮影は本当に楽しくて、魚のさばき方も教わりましたし、とにかく楽しかったです。この作品に参加できて本当に嬉しく思っております。」

温水洋一「喫茶アルプスのマスター役を演じさせていただきました。今日は天気があまり良くない中、たくさんお集まりいただきましてありがとうございます。本当に雨が上がって良かったです。。本当に(髪の毛を)心配しておりましたので。。(笑)この映画に出られたことをすごく嬉しく思っております。映画が長い長いシリーズになって、築地の街がまたさらに盛り上がっていくことを願っております。」

と語り、続いて主題歌を担当した秦基博は
「今日は皆さんの前で歌も歌えたし、僕自身は初の書き下ろしの作品としてこの映画に携わることが出来たのですが、映画を見終わってから本当に胸があたたかくなる映画の力になることができていたとしたら非常に嬉しく思っています。」とコメント。

最後にこの映画のメガホンをとった松原監督は
「公開前にもかかわらず、パート2とやろうという話がありますが、皆さんがこの映画をかわいがってくださって、育ててくださることによって先の展望も開けるんじゃないかと思っております。ちょっと余談なんですけれども、松竹で私の大先輩であり恩師でもある木下恵介監督は日本映画史に残る傑作を撮られた方ですが1999年にお亡くなりになって、ご葬儀がここ築地本願寺で行われました。その時は私もお手伝いをさせていただいたのですが、こんな晴れがましい場所で立たせてもらっていると「お前、一体何やってるの」と上のほうからおそらく笑ってらっしゃるだろうなと思います。どうか皆さんこの『築地魚河岸三代目』よろしく育ててやっていただきたいと思います。」と感慨深く語った。

 イベントの最後には東京魚市場卸共同組合の伊東氏とプレゼント交換を行い、大沢は「笑えて、泣けて、あったかくなれる映画になったので、皆さん楽しんで観てください。この秋にパート2の撮影も待っているので続けて皆さんに愛されるような作品になるよう頑張っていくので今後ともみなさん宜しくお願いします。」とコメントし、会場は拍手に包まれながらイベントは大盛況のうち終了した。

(Report:Aya M)