パトリス・ルコント監督の最新作『ぼくの大切なともだち』の公開を記念して、5月22日(木)18時半より半蔵門のTOKYO FMホールにおいて一般の親友同士を招待した「大親友試写会」が行われ、上映前にこの映画の予告篇のナレーションを担当した落語家の春風亭小朝と、この映画の応援隊長を務めるタレントのふかわりょうによる親友にまつわるトークイベントが披露された。

親友がいないと自認するふかわは、この映画を観て「親友こそ人生で大切なもの」と気付き、それをこの映画を通して沢山の人に知ってもらおうと自ら応援隊長を買って出たが、今日は小朝師匠から親友を作るコツを直々に伝授された。
ふかわが応援隊長をつとめることになった経緯について「芸能界に1人も友達がいないから」と事前に聞いて「まさか!」と思った小朝が、「それって本当なの?」と尋ねると、ふかわは「い、いや。ひ、ひとりは、つぶやきシローっていうんですけど」とシドロモドロに。その後開き直った様子で、「ぼく友達とか全然いなくて、孤独な人なんですよ、普段は人と接する時間よりもノートパソコンと向き合ってる時間の方が長いので、友達と遊びに行く=(イコール)ヤマダ電機に行く事なんですよ。今まで友達が欲しいと思った事もなかったけれども、このままだとお前はこうなっちゃうぞ!という神のお告げを受けたような気がして。パトリス・ルコントも僕のためにこの映画を作った感じがしました」と正直に告白。
そんな、ふかわに親友はできますか?という質問に対して小朝は、「う〜ん。10年間はできないかもしれないねぇ。あんまり欲しいと思ってないでしょ? ふかわくんは、喋ってる時、眉と目が動かないから。この相は、逆に言えば天才かもしれない。オール・オア・ナッシング。親友はできなくても、10年後すごい人になっているかもしれない」。それに対してふかわは驚いた表情で、「今日師匠とは、初対面なのに、すべてを見透かすその言葉。僕の奥底にある部分をぐっとつかまれたので、泣きそうになってるんですよ!何でそんなに分かるんですか。師匠!」という問いかけに対し、「ぼくは奥さんの気持ち以外、全部分かるんです。分かんないのは、それだけ」と答え、会場を爆笑の渦に包んだ。

最後には、ふかわが小朝師匠の「大切なともだち」になりたいと願い、「ぼくの大切なともだち」と書いたボードを師匠に差し出すと、小朝師匠は一瞬ためらいながらも、ふかわをともだちとして認めてくれ、2人でボードを高々とあげ、映画さながらあたたかい雰囲気に包まれた。
そして小朝がなぞかけでこのイベントを締めくくった。『ぼくの大切なともだち』とかけて「便せんと封筒」ととく。そのこころは、「『たより』になる」、と締めくくり、会場からは大きな拍手が沸き上がった。