ジュノン・スーパーボーイ・コンテストに続き、人気アイドル誌「JUNON](主婦と生活社刊)が、
新たに手がけるプロジェクト「JUNON恋愛小説大賞」。本作はその第一回優秀受賞作「同級生」
(「あの日にもどれたら」収録)の映画化である。
「仮面ライダー電王」出演でブレイク中の若手俳優・中村優一が主演。
主人公・柴原潤(中村優一)は『同級生」ではメールでつながる純愛を経験し、『体育館ベイビー』ではイケメンだらけの危険な三角関係を展開する。二つの作品はそれぞれリンクする部分を含み、
両方観ればより深く映画を理解できるという画期的な企画である。
そんな映画『同級生』『体育館ベイビー』の舞台挨拶が、5月2日金曜日にシネマート六本木にて行われた。

最初に映画『同級生』に出演する、中村優一・桐谷美玲・桜庭ななみ・深川栄洋監督が参加し、
舞台挨拶が行われた。今回、もう一作品映画『体育館ベイビー』にも参加し主演を務めた中村優一は、
「一ヶ月もかけずに二作品を撮影しました。朝から晩まで、スタッフの皆さんと休みなく撮っていました。」と多忙な撮影であったことを語った。本作で中村優一は、主演だけでなく、主題歌を歌うことも務めた。
(中村)「撮影の終盤で主題歌を歌うことを知りました。うわさで主題歌を歌うと聞きましたが、ありえないとおもっていました(笑)。」
主題歌を歌ったことに関して中村優一は、「普通だったら本編が終わったら、ほっとするのかもしれないけれど、映画が全部終わるまで気が抜けられないですね(笑)。主題歌の収録中は、ちょうど花粉症真っ最中で、花粉症との闘いでしたが、全力を尽くしました。」と語った。
雑誌「SEVENTEEN」専属モデルで女優としても活動する桐谷美玲は、病気の少女・希実を演じた。
(桐谷)「今回は病気の少女の役だったのですが、メイクも衣装も本当にリアルでした。撮影は本当の病院で行ったので、本物のお医者さんが通ったりするんですが、「あの子は本当に大丈夫?」という目でお医者さんから見られました。」と、本格的なメイク・衣装であったことのエピソードを語った。
早川希実の妹・早川由紀を演じた桜庭ななみは、本作が映画初出演。
(桜庭)「お姉ちゃんのことが大好きな由紀という役は、私自身もおねえちゃんが大好きなので、自分自身と重ねて演じました。(映画初出演ということで)撮影中は緊張しっぱなしでした。」と話した。

誰しもがホロリときてしまう切ない恋愛模様を描いている映画『同級生』。
そんな出演者たちの理想な人とは・・
中村優一「希実のような健気な子は良い。僕がおいかけたくなるような人はいいですね」
桐谷美玲「一人の人を思い続けるような人はいいですね。私は積極的な方ではないので、積極的な人がいいです」
桜庭ななみ「まだどんなタイプが好きなのか分からないですね、素敵な人が現れればいいです。」
と理想像を語った。

本作の監督である深川栄洋監督は、
「(出演者たちが)少しずつ成長して、俳優となっていたのが楽しかったですね。出演者たちの成長に触れられてよかった。(主演を務める)中村君は、会わなくてはわからないと思い、実際に会って話をしていく中で
いい役にできればと思った。桐谷さんは、希実という難しい二面性である役なので、
一歩一歩支え引き出しました。」と話し、出演者のいいところを引き出し、いい作品をつくっていこうとする
監督の姿勢が伺えた。

次に映画『体育館ベイビー』には、中村優一・高橋優太・久保翔・深川栄洋監督が参加し、舞台挨拶が行われた。映画『同級生』と同じキャストにより描かれたもう一つの世界としてリンクされている。
村井直樹を演じる高橋優太は、「潤(中村優一)に対して、好きと言う気持ちをぶつけるストレートの役なので、とりあえず潤のことが好きだという気持ちをぶつけました。」と話した。

加藤翔一を演じた、久保翔は「相手の迷惑をよく考えるところは、自分とよく似ている。そんな普段の自分と似ているので、うまく役にその部分を持ってゆけました」と話した。そんな加藤翔一は、舞台挨拶に参加している俳優人の中では撮影中、もっともNGを出すのが多かったようだが、「NGを出すのが多かった分、誰よりも成長でき、誰よりも成長しました(笑)」と、ポジティブな考えを話した。

深沢監督は、「美少年の三角関係というのは、僕はやったことはなく、未知の領域でした(笑)。もどかしさや葛藤、三人の良いところはうまく出せたと思う。このテーマは人が人を思う気持ちを相手に伝えることは、男も女もあまり変わらないということです。」と述べた。

そんな本作『同級生』『体育館ベイビー』は、リンクするシーンがいくつかある。同じシチュエーションでも主人公たちの心情は全く違うので、見ている側も違った視点から彼らを見ることになる。両方の作品をみることでより深く映画を理解することができる。2作品を5月10日に異なる映画館で同日公開するという面白い公開スタイルに是非ご注目ください。

(Report:大倉真理子)