2008年ベルリン国際映画祭・最優秀新人作品賞受賞をした映画『パークアンドラブホテル』の初日舞台挨拶が4月26日土曜日に、ユーロスペースにて熊坂出監督・りりィ・梶原ひかり・ちはる・神農幸が参加し行われた。

都会のオアシスに集う女性たちを生き生きと描いた心温まる本作品が初監督だったという熊坂出監督は「今、とても緊張しています。撮影はちょうど一年前でしたね、撮影には全部苦労しました。思い出に残っていることは・・難しいですね(笑)」と、話した。
主人公は、初老の女性艶子。その主役を演じたりりィは「主役を演じることは、一生に一度だと思ったのでこちらからお願いしました」と、プレッシャーを感じずに、満足にこの役をやった様子が伺えた。ラブホテルの屋上に小さな公園があるという不思議な空間が設定された本作では、「撮影中に、本物のお客さんが撮影と気付かずにはいってきてしまった」というハプニングがあったことが語られた。

孤独な主婦を演じたという、ちはるは現場ではムードメーカー的な存在であったようで、普段の生活とは全く違う役柄を演じた。「りりィさんは穏やかでドッシリしている存在でしたが、監督は常にアタフタしていた」と、共演者りりィと熊坂監督について話した。撮影現場についてのちはるの印象は、「撮影中の合間はラブホテルの上で、皆で空を見上げていることが多かった」と述べた。

ミステリアスなまりかを演じた神農幸は、「まりかがミステリアスなままでずっとやらせて頂きました。撮影に入った期間も『まりかはこうだよね?』と監督と話し合いました。」と答えた。本作をみた感想について「感動しました。出ている側なのに、引き込まれました。落ち着いて楽しんで、みることができました。」と語った。

自分の殻にこもりがちな美香を演じた梶原ひかりは、「このような役は初めてでした。多くの人に支えて頂いて、乗り越える事が出来てよかったです。現場は笑い耐えない、楽しい現場でした。」と話した。

ベルリン国際映画祭で最優秀新人賞を受賞したことについて熊坂監督は、「自画自賛したくなるような嬉しいコメントをもらいました」と、謙虚な姿で嬉しそうに答えた。

(Report:大倉真理子)