パワフルサイボーグが小出を持ち上げる!? そんな前代未聞の完成会見・映画『僕の彼女はサイボーグ』が4月15日に行われ、出演の綾瀬はるか・小出恵介、プロデューサーの山本又一朗、監督のクァク・ジェヨンの豪華な顔ぶれが勢ぞろいした。とてもキュートで最強のサイボーグを演じた綾瀬が劇中と同じように、ジローを演じる小出を持ち上げるというパフォーマンスを披露した盛大な会見となった。

●クァク・ジェヨン監督をどのような人に感じたか?
綾瀬「とてもチャーミングな監督でした。監督が表情や動きなどを示す姿がチャーミングなので、監督に“かわいい”というと、監督に“かわいいじゃなくって、かっこいいだ”と怒られましたね(笑)」
小出「本人を目の前にしていうのはなんですが、とても怖い監督でしたね。戦場のような現場でした。でも終わってみると、なにか物足りない、それくらい濃い現場でした。本当に偉大な監督です」

●本作に参加して、自分が得たもの・成長したと思ったことは何か?
綾瀬「空き時間や待ち時間に監督と話す機会が多くて、“こういう時は、韓国ではこのように演技する”“こういう時はこうしたほうがいいよ”などと教わり、とても勉強になりました」
小出「繊細な立ち位置で、制約された環境の中で、感情を表したりしなくてはいけなかったので、新鮮な感じでしたね」

●撮影中、2人にとって心に残ったエピソードはあるか?
小出「はるかちゃんにおんぶしてもらい歩くシーンがあり、女性にリアルにおんぶされて歩くということはそうないので、幸せでした(笑)」
綾瀬「ずっと二人のシーンが多かったですね。小出君が自分のペースを崩さず、芝居をする姿はすごいなと思いました」

この映画『僕の彼女はサイボーグ』は、クァク・ジェヨン監督と山本又一朗が2003年のゆうばり映画祭の審査員として映画祭に招かれ、出会ったことから企画がスタートした。山本又一朗プロデューサーは、「国を越えた映画を作りたいと思っていました。日本映画でも韓国映画でもないボーダレスな映画を」という思いを熱く語った。監督のクァク・ジェヨンは『猟奇的な彼女』『ラブストーリー』など多くの作品を手がけてきたが、今回は初の日本映画として制作をした。初めての日本での映画撮影に関して、クァク・ジェヨン監督は「日本のキャスト・スタッフも理解しようと、ついてきてくれる努力があり、思ったよりも良い映画を作ることが出来ました」と語った。監督にとって文化や言語の違いをのりこえての映画作り。出演する小出恵介はワイヤーで吊られたり、殴られたりするという体をはっての演技や、綾瀬はるかはサイボーグという役柄上まばたきをしてはいけなかったという忍耐。多くの苦労や熱い思いがあって完成した『僕の彼女はサイボーグ』は素晴らしい出来あがりを感じさせる会見であった。

(Report:大倉真理子)