1967年の「週刊Weekly漫画アクション」での連載から『ルパン三世』の登場40周年を記念し、3月8日(土)TOHOシネマズ六本木ヒルズほかTOHOシネマズの6サイトにて、一夜限りのスクリーン上映をするオールナイト特別企画「ルパン・ザ・night」が実施された。

同じく、ルパン登場40周年記念作品、DVD『ルパン三世 GREEN vs RED』の発売(4月2日発売)に先駆けての上映ほか、『ルパン三世』劇場作品・テレビシリーズ作品から選りすぐってのスクリーン上映に“ルパン”ファンが大勢駆けつけ賑わいを見せる中、登壇したのは原作者であるモンキー・パンチ先生、『ルパン三世 GREEN vs RED』の宮繁之監督、浄園祐プロデューサー。

劇場の360席が30分足らずで完売してしまうとう、いまだ衰えぬ人気を目の当たりにしたモンキー・パンチ先生ほか、監督とプロデューサーは、
「こんなにもたくさんの方々に来ていただきうれしいです。ありがとう。『ルパン三世 GREEN vs RED』は劇場用ではなく、DVD用として作られた作品ですが本当におもしろい。今までの“ルパン”とはかなり違います」(モンキー・パンチ先生)

「このイベントチケットが発売された日、僕と監督はまだダビング中でした。あっという間に完売してしまったということで、残念ながら身内の分のチケットを取ることができなかったんです(苦笑)」(プロデューサー)

「本作『ルパン三世 GREEN vs RED』を制作するにあたって、今までの“ルパン”におんぶに抱っこでは作りたくなかったんです。1つ1つ勝負だと思いました。これを作ることは、僕にとって勝負でした。これは“ルパン”の作品だけれど、独立した1つの作品として、また骨のある作品として評価していただければうれしいです」(監督)
とそれぞれの想いを口にした。

また、モンキー・パンチ先生は“ルパン”誕生秘話を「まだ私が新人のとき、週刊Weekly漫画アクションで連載する漫画の件で“お前に任せるから何か考えておけ”と言われたんです。そのときに思い浮かんだのは、“怪人二十面相”や“シャーロック・ホームズ”、そして“アルセーヌ・ルパン”の話でした。“ルパン”の話は、担当者から“古い!”と言われてしまいましたが、必死に頼んで描かせてもらったんです」と明かし、これまで様々な監督やスタッフの手によって様々な“ルパン”が生まれているとについては、
「僕自身それは楽しんで観ています。1人の監督がずっと手がけていくより、色々な監督が参加した方が、いちユーザーとして観たとき楽しめると思うんです。実際に今回のは、これまでとは一味違った“ルパン”を楽しめるし、何回でも観たくなるような作品に仕上がりましたしね」とほほ笑んで答えた。

最後にプロデューサーの「“ルパン”はこうあるべきという観念にとらわれてはいけない作品で、僕らが死ぬまで“ルパン”は生き続けていくヒーローです。本作では“ルパン”の魅力を散りばめました。皆さんが本作を観た後、今後の“ルパン”制作者に対しての意見が生まれ、それに対して僕たちも次の手を考えていけたらと思っています」と力強い発言で上映へと移っていった。

<当日上映されたラインナップ>
・新作『ルパン三世 GREEN vs RED』(2008年4月2日発売OVA)
・カリオストロの城(1979年劇場公開映画)
・殺し屋はブルースを歌う(1971年1st TVシリーズ)
・魔術師と呼ばれた男(1971年1st TVシリーズ)
・死の翼アルバトロス(1980年2st TVシリーズ)
・華麗なるチームプレー作戦(1980年2st TVシリーズ)
・愛のダ・カーポ〜FUJIKO’s Unlucky Days〜(1999年TVスペシャル)

■ルパン・マンスリー
TOHOシネマズ六本木ヒルズでは、別企画として「ルパン・マンスリー」を実施。過去の選りすぐりの『ルパン三世』作品を、4週にわたり続々スクリーン上映します。
3月14・21・28、4月4日実施決定!!

(Report:Naomi Kanno)