「失楽園」「愛の流刑地」の渡辺淳一原作「泪壺」が待望の映画化を果たし、瀬々敬久監督、小島可奈子、いしだ壱成、佐藤藍子が1日、銀座シネパトスにて初日舞台挨拶を行った。

MC:小島さんにとって今回が初主演作ですが、お話が来たときはいかがでしたか?
小島:渡辺淳一先生の作品は昔から大好きだったので、飛び跳ねて喜びました。

MC:20年越しの恋をする女性の役ですが、演じるのは難しくなかったですか?
小島:ただの片思いではなく、相手が妹の旦那さんなので、複雑でした。えっと・・。(いしださんの名前を忘れ、大爆笑が起きる。)(いしださんはこっそり耳打ちする。)
監督からは“小島さんはそのままでいいから”と言われ、がんばりました。切なさが伝わればと思います。

MC:佐藤さんはその明るいキャラクターぴったりといった感じの役柄でしたが、いかがでしたか?
佐藤:そうですね、キャラは合っていたと思います。でも立場が立場なので、台本を読んで観客の目線で見てみたら“うーん”という役だったので複雑な気持ちになりました。でも大人の切ない映画に参加出来て嬉しかったです。

MC:いしださんはいかがでしたか?
いしだ:現場の空気も柔らかくて楽しかったです。

MC:2人の女性に愛しつくされたといった感じの役柄でしたが、どんなお気持ちでしたか?
いしだ:難しかったです。こっちに気持ちが揺れ動いているのに、あっちには義務で優しくしたりとか。でも難しいものに挑むのは好きなので、楽しかったです。

MC:明るい愁子と一途な朋代、どちらがお好きでしたか?
(両脇の2人に覗き込まれ)
いしだ:ね。ね。分かって下さい。

MC:渡辺淳一さんの短編の映画化ですが、どのようなお気持ちで望まれましたか?
監督:こちらは役者が若いので、打倒!愛の流刑地、打倒!失楽園でがんばります(笑)
小島:そんなに年齢は変わんないですよ・・・。
監督:あと印象に残ったのは、佐藤さんのウェディングドレス姿ですかね。ごめんね。小島さん。そう言えば小島さんといしださんは性愛のシーンがあるのですが、小島さんは擬似恋愛をしていたようで、次の日小島さんはいしださんの顔が見れないって言っていたけど、いしださんは全く気にしていませんでしたね。
小島:いしださんはすごく優しいんです。素っ裸になって撮影していて、終わると手で胸を隠してくれて、ときめいてしまいました。

MC:では皆さん、最後に一言お願い致します。
佐藤:本当に大人がきゅんと切なくなる映画ですので、楽しんでください。
いしだ:これはファンタジーだと思っているので、幻想的な映像を楽しんで欲しいです。まず、打倒!愛の流刑地、打倒!失楽園!で。
小島:皆、主人公達は不器用に生きている、普通の人の話なので、共感して楽しんでくれればと思います。
監:渡辺淳一さんの作品は性愛と共に、死の描写があるんだけれど、観終わってから“生きてて良かった”と感じて欲しいです。