現地時間の2月7日(木)に第58回ベルリン国際映画祭が開幕、オープニング作品に選ばれた『シャイン・ア・ライト(原題)』の監督マーティン・スコセッシとザ・ローリング・ストーンズが記者会見、レッドカーペット、オープニング・セレモニーに登場した。

グランドハイアットで行われた記者会見では、240台ものカメラが並び、全世界からカンヌ映画祭でも見たことがないほどの多数の記者が参加。場内に入れない記者も200人以上にも上った。会見は終始和やかな雰囲気で行われたが、スコセッシ監督曰く、フィクションではないドキュメンタリー作品が国際映画祭のオープニングに選ばれるのは初めてであり、世界的スーパー・スター、ザ・ローリング・ストーンズの映画祭登場とあって、何もかもが常識を超えるスケールとなった。
ミック・ジャガーの談話 「これはドキュメンタリーなくパフォーマンスの瞬間をとらえた琥珀のようなクリエイティブな作品。映画をやりたいとずっと思っていた」
マーティン・スコセッシ監督の談話 「ストーンズの音楽は僕の人生の一部。自分の映画の根底に流れるもの、インスピレーション。ストーンズからずっと影響を受けてきた。40年前にライブを観てからずっとストーンズの映画を作りたいと思っていた。彼らの曲はタイムレス。この映画を作る事で若返った」
キース・リチャーズの談話 「スコセッシが僕らの音楽を多用してきたから彼との絆が生まれたんだ」

 続いてメイン会場となるベルリナーレ・パラストに会場を移し、19:00からレッドカーペットの入場が始まった。19:30前に登場したスコセッシ監督に続き、5分後にザ・ローリング・ストーンズのメンバーが登場。300人もの報道陣が陣取るレッドカーペットを囲み、会場周辺には約5000人のファンが詰めかけ、「ストーンズ!」コールの大歓声。ユニオンジャックを振るファンの姿も見られた。晴れていたとはいえ冷たい風の吹くベルリンは、ザ・ローリング・ストーンズの登場で最高に熱い瞬間を迎えた。
 また、レッドカーペットに続いてのオープニング・セレモニーで、スコセッシ監督とメンバーが登壇した際には、満場の観客席はスタンディングオベーションとなり、ダイアン・クルーガー他審査員までもがファンの顔となり、ストーンズの人気のすごさをうかがわせた。また記者会見前のプレス試写には、1時間以上前から長蛇の列ができ、入りきれないマスコミ対応に追われた映画祭側は、急遽別スクリーンも開放し、試写を実施するなど、何から何まで異例のスケール。ザ・ローリング・ストーンズのスーパー・スターぶりが改めて浮き彫りとなった。

■■映画『シャイン・ア・ライト』(原題)とは・・・■■
ザ・ローリング・ストーンズの熱狂的ファンであるスコセッシ監督は、06年秋に行われた、NYのビーコン・シアターでの2回のライブに、アカデミー賞受賞撮影監督率いる撮影チームを集結。あらゆる機材を駆使し、コンサートの全体像から舞台裏までに密着した! 本作は40年以上にわたり第一線を走り続けるザ・ローリング・ストーンズの生のエネルギーを体感できる史上最強のライブ・エンターテインメント作品。全米公開は4月。日本での公開は冬TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国ロードショーとなる。