唐王朝滅亡後の時代を舞台に史上最大の愛憎劇を描いた、映画『王妃の紋章』のチャン・イーモウ監督来日記者会見!
贅を尽くした宮廷で、華の頂点に君臨するまばゆいばかりの王家の一族だが、全員がそれぞれに秘密を持ち、策謀をめぐらし、殺意を抱きあうすさまじい人間模様を描いた映画『王妃の紋章』は『HERO』『LOVERS』を抜いて中国映画史上歴代1位を獲得した。
2月11日都内で行われた記者会見には、チャン・イーモウ監督、製作のビル・コン、そして若手俳優のジェイ・チョウが登壇。映画にまつわるエピソードを語ってくれた。
チャン・イーモウ監督は、「唐の豪華な時代にもともと興味があり、その華やかな時代背景とは裏腹に、孤独と愛憎を描いてみたかった。そのために準備、資料調査などに時間をかけ、衣装なども充実させた。配役は、まず『SAYURI』のコン・リー、『グリーン・デスティニー』のチョウ・ユンファを選び、その後に登場人物で唯一優しく愛に満ちた明るい心を持つ役に、若手で活躍するジェイ・チョウを選んだ」と語る。
ジェイ・チョウは「国際的に有名な監督や俳優たちに囲まれて演技することの難しさもあるが、NGを1回でも出すと1000人以上のキャストのスケジュールに影響が出てしまうので、撮影中は大変プレッシャーを感じた。しかしながら、コン・リーやチョウ・ユンファは自分たちの演技をしながらも、僕をリードして芝居の中にどんどん引き込んでいってくれる方たちでしたので、また共演してみたいです」と答えてくれた。彼が手がけたエンディングテーマ曲については「歌詞は撮影中も考えていたが、やはり登場人物に対する理解がなければ作詞できなかった」と語った。
‘プロデュースする作品が成功する理由は何ですか’との質問にビル・コンは「監督の手腕で作品は素晴らしくなる。イーモウ監督のおかげですね」と笑いながら謙遜。その一言にイーモウ監督は「ビル・コンさんはとってもいい人、他の監督さんたちとの関係もとっても良くて、みんな彼と仕事をしたがるんだ」と褒めた。
この日は、イーモウ監督の大ファンと語るリア・ディゾンが花束贈呈のために登場し、映画について「やばいくらいすごい」と一言、ジェイ・チョウの演技に関しては「忠誠心や母親に対する愛情が、very beautifulだった」と発言すると、ジェイ・チョウが「恥ずかしいです」と照れる自然体な姿も見られた。
(Report:Nori KONDO)