“このタイプの映画をこんなにエンターテインメントにしているなんてすごいなあと“映画『THEM(ゼム)』トークショー
1月26日(土)、映画『THEM』が初日を迎え、公開を記念して山口雄大監督と井口昇監督によるトークイベントが開催された。
2002年にルーマニアで起きた衝撃の実話をショッキングに映像化し、研ぎ澄まされた恐怖演出で全世界を戦慄させたという空前のフランス映画。想像を遙かに超える結末が待ち受けている。
井口「基本的にこの『THEM』っていう映画は、何も話さないほうがいい映画なんじゃないかと」
山口「何も知らないで見たほうがいい映画だよね、終わった後ロビーでわいわい話したい」
井口「フランスのホラーってほかどんなのがあるかな」
山口「『ハイテンション』とかフランスだよね」
井口「そうそう。そういうやつとは、『THEM』は質感が違う」
山口「アメリカとも違う。あっちのホラーはバカっぽいのが多いじゃない?」
井口「『THEM』はねっころがって見るタイプの映画じゃないよね」
山口「これ話しづらいから『28週後・・・』の話をしていいかな? いや面白かったー!」
井口「いや、あれは本当に面白かったけど。それより、とりあえず『THEM』ですよ」
山口「そう『THEM』ですけどね、このタイプの映画をこんなにエンターテインメントにしているなんてすごいなあと。日本でこういう映画撮るとやっぱりしがらみとかあるじゃない。きちんとした芝居できる役者がこういうのに出てきちんと成功するっていうのがね、すごい」
井口「あとすごいのは上映時間ですよ。77分ていうのが凄い、短く感じない」
山口「むしろこんなにゆったりとしていて後半もつのか、大丈夫か?と思う」
井口「でも後半の追い込まれていく感じがね、77分に凝縮されてていいよね」
山口「この監督がこれをシネスコで撮った理由は良く分からないけど。でもカーペンターっぽい」
井口「好きなホラー映画の話でもしようか」
山口「僕はやっぱり『サスペリア』ですかね、あの年代のやつをいちばんよく見てる気がするな」
井口「『THEM』も60年代〜70年代とかだったらね、違うタイトルになっていたんじゃないかと思う」
山口「例えば?」
井口「それを言うとやっぱりネタバレになっちゃうから言えない」
山口「じゃあ井口さんの好きなホラー映画の話を聞きましょうか?」
井口「僕はね、これダメだろうなっていうホラー映画をあえて見るのが好きで。そして見た後、やっぱりダメだったなーと思うのがたまらないんですよ!」
井口「僕達の近況を、せっかくだからPRしようよ」
山口「4月から始まるTXの<週刊真木よう子>のうちの一本を僕が監督して井口さんが脚本を」
井口「そう、おまけに出演も」
山口「井口さんはこの番組のうちの、他の一本にも主役として出演していて」
井口「本当は真木さんが主役なのにこれにはほとんど出て無くて」
山口「僕の新作は『赤ん坊少女』という映画があります、たぶん6月くらい公開なのかな?」
井口「僕は今『片腕マシンガール』という映画を作っていて。アメリカ出資だからやりたい放題ですよ。子供もお年よりも吹っ飛ぶし。あとは今放送されているNTV<栞と紙魚子の怪奇事件簿>という深夜ドラマの最終回を作っています」
山口・井口「是非見てくださーい!」