連日大盛況だった“志の輔らくご inPARCO”でも連日披露され大反響を呼んだ、立川志の輔の新作落語「歓喜の歌」を、『さよならクロ』『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』の松岡錠司監督が見事映画化!!
各方面から話題沸騰、大絶賛の本作の初日舞台挨拶が2月2日に行なわれ、監督と出演者、天才落語家・立川志の輔が登壇し、上映後にあいさつを行なった。

会場を埋め尽くす観客たちを目の前に、「(映画は)よかったですか?」と恐る恐る聞く松岡監督だったが、大声援に「うれしい。自分としては初コメディだったので、人を笑わせる難しさをかみ締めつつやっていたんです。世代を超えて楽しめる作品になっていると思います!」と力説。

映画主演が約10年ぶり、本作では大晦日に2つのママさんコーラスグループをダブルブッキングしてしまう、ダメダメ文化会館の<主任>を演じた小林薫は、「本当の私はこんな性格ではありません」と一言。苦笑いを浮かべながら、「取材を受けていても感じたけれど、かなりこの役に対して怒りを覚えている女性が多いことに気付いたので、ただそれを弁解したくて……」と頭をかき、笑いを誘っていた。

また、昨日『歓喜の歌』と全く同じシチュエーションになってしまった、東京文化会館でのダブルブッキングのニュースについては、こうコメントを述べた。
「ダブルブッキングしてしまった人の気持ちがわかるだけに、コメントしづらいですねぇ(苦笑)。でも私が文化会館の主任だったなら、合同コンサートをやるでしょうね」

そんな小林の言葉にほほ笑み、「私は久々の撮影でしたが、こんなにあたたかい作品に参加できてとてもうれしく思っています」と笑顔で語ったのは、『大河の一滴』(01)から6年ぶりのスクリーン復帰を果たした安田成美。今回は、姑息でいい加減な<主任>の生き方を持ち前の明るさで動かしていくコーラスグループのリーダーを、等身大の姿でいきいきと演じている。

自身の落語が映画化されたことについて、立川志の輔は、
「最初、プロデューサーから映画化の話を聞いたときにはうそだと思いましたよ。その後、松岡錠司監督の名や豪華出演者の名を聞いた時はますますうそだと思いました。でも、今日やっと本当だったんだと信じることができました!」と喜びをあらわにすると、声援が投げかけられ、会場全体があたたかい笑いに包まれた。

存在感抜群の豪華キャストに加え、総勢70人近い本物の“ママさん”たちがコーラスに参加した本作『歓喜の歌』は、目でも耳でも楽しめる最高のエンターテインメント作品だ。

(Report:Naomi Kanno)