麻生久美子・海外初進出作品としても話題を集めている『ハーフェズ ペルシャの詩』が1月19日(土)に初日を迎え、初回上映後に麻生久美子(女優)とショーレ・ゴルパリアン(コーディネーター)が東京都写真美術館ホールにて舞台挨拶を行った。

麻生久美子(以下、麻生):
本日はお忙しい中、朝から初日にお越しくださってありがとうございます。私にとって初の海外作品ということで、すごくうれしく思っています。イランの映画に(日本人)一人で参加出来たことを、とても光栄だと喜んでいたのですが、最近になって気がついたんです。舞台挨拶などをする時に私一人だけだ!と(笑)。

ショーレ・ゴルパリアンさん(以下、ショーレ):今日は寒い中、お越しくださりありがとうございます。

司会:イランの人々や風景に馴染んでいらっしゃいましたが、ナバートを演じてみていかがでしたか?

麻生:最初は悩みました。イラン人とチベット人のハーフの役を私がどうやって演じるのか? もちろん勉強はしていきましたが、文化も風習もわからず、すごく不安でした。でも実際にイランに行ってみて、みなさんユーモアある人ですし、ジャリリ監督も素敵で、どう演じようとかあまり考えずに空っぽになって、リセットして望みました。

司会:本作のテーマは”真実の愛”、”純粋な愛”ですが、麻生さんは最近、実生活でも真実の愛を得られましたよね・・・(場内拍手)

麻生:みなさんに結婚のお祝いまでして頂いて、ありがとうございます。長い間、お付き合いしていたので、ほとんど変わらないのですが、(今までより)ほんのちょっと幸せ。でもそのほんのちょっとの幸せが、私は何だかとっても気に入っています。

司会:イランの撮影中で苦労なさったことは?

麻生:ホテルに4つしかメニューがなくて、飽きてしまって、つらかったです。イランの方はずっと同じもの食べていても平気なんですか?

ショーレ:みんなつらかったですよ(笑)。砂漠の中の工業地域みたいなところで、あまりメニューの種類がないところだったので、 イラン人のみんなも麻生さんが日本から持ってきた醤油やマヨネーズを奪ったり(笑) 。

司会:最後に一言お願いします。

ショーレ:イラン人はとても広い国で、たくさんの民族が住んでいます。その中で東の方に住んでいる民族で日本人とすごく似ている民族がいます。監督は映画の完成後に「日本人の大女優を起用した」と自慢
していたのですが、(イランでの)試写の後に「どこに日本人がいるの?」と言われていました(笑)。また麻生さんのキャラクターもあってすごく現場でも馴染んでいて、ほんとうに麻生さんは素晴らしかったです。

麻生:セリフの一つ一つが詩のように美しくて、 心にスーッと入っていく感じで、この作品に関われて、ほんとに良かったなと思いました。2回でも3回でも、何度でも見て頂きたいと心から思う作品です。今日はありがとうございました。