たそがれ時の神楽坂・赤城神社。夜の神社に、お揃いの黄色と黒のしましまの「鬼太郎ちゃんちゃんこ」をきた老若男女がずらり40人!なんとも不思議な提灯行列の先頭を歩くのは声優の野沢雅子さん、高山みなみさん、小説家の京極夏彦さん。

実はこれ、「ハチミツとクローバー」「のだめカンタービレ」「モノノ怪」「もやしもん」などで話題のフジテレビ“ノイタミナ”ほかにて1月10日より放映開始となる新番組『墓場鬼太郎』のヒット祈願ならぬ「おばけ祈願」の行列なのだ。
原作の水木しげるが生んだ日本一有名な妖怪“鬼太郎”だが、「ゲゲゲの鬼太郎」の初回放送「おばけナイター」は1968年1月3日に放映。奇しくも今年は放映40周年を迎える記念すべき年であり、「ゲゲゲの鬼太郎」では人間を守るため妖怪退治の正義の味方のような優等生キャラクターだった鬼太郎だが今回の「墓場鬼太郎」では、鬼太郎の原点と呼ぶべきダークな世界観が展開される。

ヒット祈願には、『ゲゲゲの鬼太郎』のアニメシリーズ第一期、二期で鬼太郎役を演じ、今回『墓場鬼太郎』で再び鬼太郎を演じることとなった野沢雅子さん、現在放映中の第五期シリーズ『ゲゲゲの鬼太郎』で鬼太郎役をつとめる高山みなみさんと新旧の鬼太郎声優が顔をそろえるなか、全日本妖怪推進委員会の会員で妖怪を描く小説家である京極夏彦さんをはじめ歴代の鬼太郎アニメ関係者や公募のファンを含む40名が参加した。

「ゲゲゲの鬼太郎」のアニメ誕生から鬼太郎に関わってきた野沢は、「(今年で初放映から40周年と))今聞いてびっくりしました。私が鬼太郎と関わるときは68年で末広がりの8だったり、今回の「墓場」も200“8”年の1月10日と区切りがよい年というか数字的にもいつも素晴らしいので、ヒット間違いなしと信じております。皆さんよろしくお願いします。」と挨拶。
また現在のゲゲゲチームから参加した高山みなみは、「人間の皆さん新年明けましておめでとう御座います。墓場鬼太郎スタートおめでとう御座います。第五期シリーズのスタジオでも墓場が始まるというので皆期待して待っていました。五期のシリーズと墓場とお互いに頑張っていきましょう。」と墓場チームにエールを贈った。
妖怪研究者であり熱狂的鬼太郎ファンである京極もなんと10話に“怪僧”役で声優デビューすることを明かした。「「墓場鬼太郎」は、原点回帰とかファンに向けてマニアックにとかって言われ方する事が多いのですが、今作られなければいけない最新のアニメーションだと思います。(鬼太郎の原点を描く)一番古い『墓場鬼太郎』が一番新しい(放映の順番が)という不思議な現象になっております。第5期鬼太郎もこれからすごい展開になるらしいですし、それに負けじと21世紀の2008年にこそ放送されるべき作品ですし、一部のマニアな人に向けたものではなく全国民にむけてのハードボイルドな鬼太郎です。」と熱く語った。

40周年記念のロゴプレートが発表されると、野沢さんが一期二期の優等生然としたゲゲゲの鬼太郎を、また墓場鬼太郎の影のある声色と、それぞれの時代の鬼太郎の声を披露するシーンもあり、その微妙な違いに一同が感動。鬼太郎シリーズの歴史の重みを感じさせた。
第一期(1968年)から現在の5期まで、すべての世代がそれぞれの鬼太郎を観て育っているまさに国民的アニメであることから、「一世代一鬼太郎」と京極の作家らしい名言も飛び出した。

日曜朝は『ゲゲゲ』、木曜深夜に大人は『墓場』。
劇場版鬼太郎第二弾も決定した2008年鬼太郎YEARの幕開け!!
鬼太郎から眼が離せない年になりそうだ。

(Report:桜井弥生)