吉永小百合主演最新作『母(かあ)べえ』が完成し、都内で会見が行われた。
会見には、原作者であり、黒澤明監督のスクリプターとして数多くの作品で支えた野上照代さんの自伝小説「父へのレクイエム」を映画化した反戦物語。
昨年の春頃から撮影され、昭和15年を舞台に、獄中の思想犯の夫に代わり、2児を育てる“母べえ”の姿を描いたもの。
会見で、吉永さんは「ラジオドラマ「赤胴鈴之助」でデビューして女優人生50年になります。監督とは32年ぶりになりますが、その間、「男はつらいよ」シリーズで2回マドンナを演じさせていただき、3回目も出たくて、松竹さんにはお願いしていたのですが、最終回に出たくって渥美清さんが亡くなってしまって、ちょっと残念です。」そんな発言に監督も「そんなこととは知らずに・・・」と驚きを見せ。作品については「私は母になった経験がないのですが、私にのような歳取った女性にいいのでしょうか?と監督には伝えたのですが、当時の母は、みんな疲れていたので…ということで、演じる決心をしました。今のお母さんは子どもを抱きしめることが多くはないのではという」コメントも。撮影現場では、2人の子供と楽しく母役に徹したようです。
浅野忠信さんも始めての山田作品「本当に勉強をした現場でした」とコメント。
笑福亭鶴瓶さんも吉永さん演じる“母べえ”が“照べえ”こと娘の照美をしかる撮影では、「つるべ!!」と鶴瓶さんを呼んでしまったエピソードなどを披露、「本当に多くの人に見て欲しいので、宣伝部長を就任します」と宣言、吉永さんも「懸命にキャンペーンしたい」とコメント。
公開は、来年1月26日より全国で上映されます。

(Report:Yasuhiro Togawa)