コンペティション出品作品「誰かを待ちながら」のゲストによるティーチインが行なわれました。

● 日時: 10月21日(日) 16:55〜
● 場所: Bunkamura シアターコクーン
● 登壇者: ジェローム・ボネル監督

記憶に新しい今年9月1日に公開された『明るい瞳』で長編2作目ながら、新鮮味のある叙情的な作風が評価され、フランスの映画賞で新人賞にあたる「ジャンゴ・ヴィゴ賞」を受賞したジェローム・ボネル監督。昨今、活気に溢れてきているフランス映画界で、次世代を担う新しい才能として期待されている。そんなジェローム・ボネル監督が東京国際映画祭のコンペティション部門に選ばれた作品『誰かを待ちながら』のティーチインに登場し、「ありがとうございます」と日本語で挨拶をして、ティーチインが始まりました。

監督:「東京に来ることができて、本当に感動しています。実は、この映画は日本で生まれたと言っても過言ではないです。というのも、2年前の横浜で行われたフランス映画祭に来た時に、主演のエマニュエル・デゥヴォスに偶然会って、シナリオを読んでもらい、気に入ってもらったことからこの映画ができました」
観客:「映画を作る際に、一環したテーマを持って作られているのでしょうか?」
監督:「映画を作る時は、いつも孤独や恐れ、父親になることへの不安などの感情をテーマにして作っています」
観客:「監督の映画を観て、女性の強さ、男性の弱さを表現していると思ったのですが、意識して作られたのですか?」
監督:「自分で意識して作ったわけではないですが、改めて観てみると、女性の強さ、勇気、男性の弱さが表れていると感じました。そもそも、女性が物語を進めていくわけですから。また、個人的な意見としては、女性は強い存在であり、地に足がついているが、男性は雲の上を歩いているフワフワした存在ですね」