山口智子と共演したイオンのCMや、黄色いジャンプスーツに身を包んで登場するカロリーメイトのCMをはじめ多くのドラマや映画に出演する、坊主頭につぶらな瞳、愛らしい笑顔が一度みたら忘れられない個性派俳優・荒川良々。

松尾スズキ、宮藤官九郎を擁する「大人計画」の一員であり、数々の作品で異彩を放ち幅広いクリエーターに出演を熱望される彼の主演作『全然大丈夫』が完成し、荒川ほか、岡田義徳、藤田容介監督が舞台挨拶に登場した。

藤田監督といえばグループ魂主演の『グループ魂のでんきまむし』(99)など大人計画の舞台映像を手がけ、大人ファンやコアな映画ファンには知られた存在。荒川が参加する大人計画のユニット“とびだせボーイズ”用に作った短編『イヌ的』の荒川が大好評で、当時から彼を主演にした長編映画の構想を練っていたのだとか。8年ぶりの監督作となる本作では、最初から荒川をあて書きしたキャラクターから生まれた脚本だったと語る。一方荒川は、「以前井口昇監督の自主制作映画『恋する幼虫』(03)で主演はしていますが、商業作品での主演は今回がはじめて。自分の出ている映画について語るのって、なんか、えーと・・・」と照れた様子で挨拶。
彼のもつ独特な魅力を十二分に生かし、いい人キャラから抜け出せないサラリーマンを演じる岡田や、木村佳乃演じる超絶的にドジなヒロインを巡る三角関係を軸に、どこかとぼけた登場人物たちのアンサンブルが絶妙なゆるゆるコメディに仕上がっている。

<荒川良々>*古本屋の長男・照男役
自分の作品を見るのは、すごく恥ずかしかったですが、
楽しく演じることができました!

(「映画の中で、木村さん、岡田さんと三角関係ですが?」)
撮影中(木村さんを)好きになりかけたんですが、
やっぱり違う二枚目のところにいってしまって・・・残念です。

<岡田義徳>*まじめなサラリーマン・久信役
荒川さんとは歳がちかいので、違和感なく演じることができました!
撮影中初めて京都に行ったのが、すごく楽しかったです

<藤田容介監督> 
役者がすごくいい映画なので、そこを注目して見て下さい!
今回は、荒川君をあて書きしました!「全然大丈夫」というネーミングは、
“根拠なく応援する”という感じがして、いいなあと思い、タイトルにしました。
リラックスして楽しんで下さい。

3人の舞台挨拶は動画レポートでご覧いただけます。

(Report:綿野かおり)