●21歳で乳がんを患う女性の成長を描いた映画『Mayu−ココロの星−』の初日舞台挨拶が行われた。
映画の余韻にひたる観客の前に現れたのは主人公を熱演した平山あや、主人公の元彼氏役の塩谷瞬、松浦雅子監督だ。

●松浦監督から「すさまじい女優魂」と絶賛させた平山。病に立ち向かい前向きに生きる女性の心の揺れを演じきった。平山「自分にとって新しい役の挑戦でした。毎日この役を演じる中で自分自身のように自然に感情があふれ出しましたね。」

●撮影前に松浦監督と平山だけで話をしたという。松浦監督は「この映画は難しいかもしれないけど演技はしないでね、この中で生きてみて、と言いました。あやちゃんは見事に応えてくれて感謝したい。」とまぶたを熱くした。

●これは実体験に基づいたストーリー。原作者の大原まゆは度々撮影現場に顔を出したそうだ。塩谷は「大原まゆさんが現場にいることは非常にエネルギーをもらいました。こんなに頑張って生きているんだと思うと自分も頑張らなければいけないなと思いました。」と貴重な体験だったことを明かした。

●乳ガンの早期発見・診断・治療を行うシンボルマーク、ピンクリボンのイベント、ピンクリボンフェスティバルが10月よりはじまる。同イベントプロデューサーの中西知子と同イベントゲストの荻原次晴が映画公開のお祝いにかけつけた。

花束贈呈した後、中西は「この映画が乳がんを考えるきっかけになればと思います。」と挨拶した。荻原は「勇気と元気を与える映画になっていると思います。一人でも多くの方にこの映画とピンクリボンが伝わればと思います。」と熱く語った。

●最後に平山は「今ここで私が周りに支えられていて生きているということがとてもありがたいと思っています。この映画を見終わったあと明日から頑張ってみようと思ってくれるのが一番嬉しいです。」と語り、その姿はひとまわり成長した女優の顔になっていた。

(Report:Hiromi Kato)