9/26銀座にて、第8回東京フィルメックスのラインナップ発表記者会見が行われ、ディレクターの林加奈子、プログラム・ディレクターの市山尚三(敬称略)が、全ラインナップの紹介を行った。また、今回のコンペティションの審査員を務めることになった、撮影監督の山崎裕、映画監督の行定勲も登壇し、フィルメックスへの思いを語った。

今回のコンペティション部門には、実に400通を越えるほどの応募があり、そのなかから厳選された10作品が上映されることになっており、今回審査員を務める二人は、これは難しい仕事になりそうだとコメントした。

東京フィルメックスは特にアジアの作品が多く出品されており、コンペティション作品、特別招待作品、あわせて20作品をこえるアジア・中東各国のバラエティ豊かな作品が上映される。

これに加え、クラシック特集上映では「山本薩夫 ザッツ〈社会派〉エンタテイメント」と銘打ち、『華麗なる一族』『白い巨塔』などの最初の映画化作品を演出したことでも有名な彼の優れた作品が、実に12作上映されることも決まっている。

また、もう一つの特集では、日印交流記念事業としてリッティク・ゴトク監督の作品が4作品上映される。

第8回東京フィルメックス/TOKYO FILMeX 2007
上映作品リスト(全37作品)

【東京フィルメックス・コンペティション】 (10作品)
●ジェリーフィッシュ(原題)  (イスラエル)
監督:エトガー・ケレト、シラ・ゲフェン

●テヒリーム (イスラエル)
監督:ラファエル・ナジャリ

●ブッダは恥辱のあまり崩れ落ちた (イラン)
監督:ハナ・マフマルバフ

●13歳、スア (韓国)
監督:キム・ヒジョン

●最後の木こりたち (中国)
監督:ユー・グァンイー

●アイ・イン・ザ・スカイ(原題)  (香港)
監督:ヤウ・ナイホイ

●ドラマー (香港・台湾)
監督:ケネス・ビー

●ヘルプ・ミー・エロス (台湾)
監督:リー・カンション

●むすんでひらいて(日本)
監督:高橋泉

●接吻 (日本)
監督:万田邦敏

【特別招待作品】(11作品)

<オープニング作品>
●それぞれのシネマ (フランス他)
監督:テオ・アンゲロプロス、オリヴィエ・アサイヤス、ビレ・アウグスト、ジェーン・カンピオン、ユーセフ・シャヒーン、チェン・カイコー、マイケル・チミノ、イーサン&ジョエル・コーエン、デヴィッド・クローネンバーグ、ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ、マノエル・デ・オリヴェイラ、レイモン・ドゥパルドン、アトム・エゴヤン、アモス・ギタイ、ホウ・シャオシェン、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、アキ・カウリスマキ、アッバス・キアロスタミ、北野武、アンドレイ・コンチャロフスキー、クロード・ルルーシュ、ケン・ローチ、ナンニ・モレッティ、ロマン・ポランスキー、ラウール・ルイス、ウォルター・サレス、エリア・スレイマン、ツァイ・ミンリャン、ガス・ヴァン・サント、ラース・フォン・トリアー、ヴィム・ヴェンダース、ウォン・カーウァイ、チャン・イーモウ

<クロージング作品>
●シークレット・サンシャイン(原題) (韓国)
監督:イ・チャンドン   配給:エスピーオー

●脳に烙印を! (カナダ)
監督:ガイ・マディン

●食べよ、これは我が体なり (ハイチ)
監督:ミケランジュ・ケイ

●撤退 (イスラエル)
監督:アモス・ギタイ

●サントゥール奏者 (イラン)
監督:ダリウシュ・メールジュイ

●東(Dong) (中国)
監督:ジャ・ジャンクー
※併映『私たちの十年』(中国) 監督:ジャ・ジャンクー(賈樟柯)

●無用 (中国)
監督:ジャ・ジャンクー

●Exiled 放・逐(原題) (香港)
監督:ジョニー・トー

●アンジェラ・マオ 女活殺拳 (香港) ※デジタル・リマスター
監督:ファン・フェン

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【特集上映 山本薩夫 ザッツ <社会派> エンタテインメント】(12作品)
●戦争と平和  *ニュープリント (1947年)
●赤い陣羽織  *ニュープリント (1958年)
●荷車の歌  *ニュープリント (1959年)
●忍びの者 (1962年)
●赤い水  *ニュープリント (1963年)
●傷だらけの山河  *ニュープリント (1964年)
●にっぽん泥棒物語  *ニュープリント (1965年)
●スパイ  *ニュープリント (1965年)
●白い巨塔 (1966年)
●にせ刑事  *ニュープリント (1967年)
●座頭市牢破り  *ニュープリント (1967年)
●牡丹燈籠  *ニュープリント (1968年)

全作品英語字幕付き

監督:山本薩夫

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【リッティク・ゴトク監督特集 〜インドの伝説的巨匠〜】(4作品)
●非機械的 (1958年)
●黄金の河 (1962年)
●ティタシュという名の河 (1973年)
●理屈、論争と物語 (1974年)

監督:リッティク・ゴトク

11/17〜11/25 有楽町朝日ホール他にて

(Report:Kazuhiro TAKAHASHI)