2006年大ヒットを記録した映画『かもめ食堂』のスタッフ、キャストが再び集結し、この秋新たに誕生した大人のための癒し映画『めがね』が9月22日(土)初日を向え監督・出演者による舞台挨拶が行われた。

映画『めがね』は、とある南の海辺の町を舞台に、人生の一瞬にふと立ち止まった女性が海辺の町を訪れ、のどかな時間とそこで出合う人々との奇妙なふれあいを通して、日常の中で見失いかけていたものを取り戻していく物語。

舞台挨拶に登壇したのは、荻上直子監督、小林聡美、市川実日子、加瀬亮、光石研、もたいまさこ、といった日本を代表する個性派俳優。
初めの挨拶で、主人公・タエコを演じた小林は「ありがとうございます。みんなで楽しんで作った映画です。面白いと思ったら是非家族や友人に勧めてみて下さい。」と挨拶。
続いて市川「初日を向えられて嬉しく思っています。」、加瀬「(映画を鑑賞し終えた観客に対し)楽しんで頂けたでしょうか?今日からこの作品がいろいろな人に届いてくれることを願っています。」、光石「一度だけでなく、2度3度と観ると面白いと思いますよ(笑)」、もたい「まだまだ暑いですが、ちょっとの間この映画を観て涼しい時間が過ごして頂けたら良いなと思います。」とそれぞれ挨拶した。

『かもめ食堂』に続き、脚本・監督を務めた荻上監督は「想い描いていたような撮影現場のゆるい空気が上手く撮れました。」と話しイメージ通りに仕上がった作品に満足している様子であった。

挨拶後にはフリートークが行われ、観客からの質問に答え映画同様のんびりとした雰囲気の中行われた。
映画に登場するご飯はすべて美味しかったという本作。出演者の中でもかき氷をたくさん食べた加瀬は「ミルクやシロップで味を変えながら食べました(笑)」と話した。また撮影現場となった島に到着してからは気分的に開放されたと話し、もたいには「前に親子役をやったからまだ母親だと思われていたのかな?加瀬君は実家に帰った大学生みたいにずっと寝てましたよ。(笑)」と暴露され終始照れていた。

撮影中楽しかった事は?と尋ねられると、もたいは「ヤギの散歩ですかね」と話し観客の笑いを誘い、出演者それぞれが島での生活を満喫したようであった。
女性が多かったという撮影現場を振り返り光石は「段々と自分の中の女性が立ち上がってきましたよ(笑)」と冗談交じりに話していた。本作の見所でもある、“メルシー体操”の話になるともたいは、「女優生命をかけてやりました!!私は1ヶ月練習しましたからね」と過酷だったという練習を振り返りながら話した。

楽しそうに撮影現場を振り返る姿から監督初め出演者が楽しんで製作していった作品なのだと改めて感じました。美しい海を背景にした心地よい映画『めがね』是非メルシー体操や市川さん、光石さんの演奏するマンドリンにも注目して観て下さい。

(Report:大野恵理)