—「これは映画じゃない!“事件”だ!」とある方に言われました。—
4人の監督を迎えた初日舞台挨拶の冒頭、企画プロデュースした佐藤佐吉は映画『そんな無茶な!』をそう紹介した。

事の発端は佐藤佐吉が“そんな無茶な!”と唸らせた企画に制作費100万円を出資する、という破天荒且つ魅力的な試みからだ。その後見事に4作品が撮り上げられ、映画界を揺るがすオムニバス・ムービーが完成した。

初日舞台挨拶は4つの“事件”の序章が垣間見た!

●“女性全裸歌手のドキュメンタリー事件”本田隆一監督
本田監督「普段ドキュメンタリーを撮ったことがありませんでした。無茶な企画をと言われて、新宿のゴールデン街に女性全裸歌手が現れる話を思い出しました。このドキュメンタリーなら撮ってみたいと思いました。」

●“おばあちゃん同士のキス事件”井口昇監督
井口監督「10個くらい企画を出して一番無茶な企画が採用されました。僕、おばあちゃんフェチなんです。おばあちゃんの映画を作りたいなと思って、AVメーカーでも無理だった企画です。」

●“原作者自ら初監督&主演の『東京ゾンビ』事件”花くまゆうさく監督
花くま監督「素人で図々しいんですけど、映画やりたいなっていう光線を(佐藤佐吉さんに)ずっと出していました。ミャンマー人を主役にしようと思っていたんですが、本格的に話が決まり始めたらその人びびってしまって。恥ずかしいんですが僕が主役やることになりました。」

●“製作費全額宝くじにつっこんで1億円当選!?事件”
真利子監督「最初は無茶な企画が思いつかなくて断りました。でも企画が落ちた人と電話していて思いつき、なにも考えずにこの企画を出しました。」映画の内容はあまり言えないと言葉すくなげだ。佐藤佐吉は「死んでも1億円当てろと条件をつけました。これは問題作です。終わった後、嫌〜な気持ちになって帰ってもらうかもわかりません。」

佐藤佐吉は「すべてが最高傑作!」と熱をこめて語った。映画上映中、観客達の笑い声は外まで響きわたっていた。

“事件”はシネマアートン下北沢でおきている!すべての真相を確かめに走るのだ!

(Report:Hiromi Kato)