アメリカの医療保障問題にマイケル・ムーアがメスを入れた映画『シッコ』。
全国保険団体連合会とギャガ・コミュニケーションは、この『シッコ』が今後の日本の医療現場・医療制度において、日本の医療改革が”改悪”にならないよう、警鐘を鳴らす作品であると考え、都内で関係者を招いて試写会を行った。

すでに、医療費の大幅削減、介護医療の民間への委託に伴う事件なども起こっており、まさに今、年金だけではなく、医療制度・健康保険についても、目を向けていいのではないかと思っております。そのような理由から、医療従事者や政治家の方に観ていただくため行なった。

<国会議員のご来場者>川田龍平氏(参議院議員・無所属)/すがわら一秀氏(衆議院議員・自民党・厚生労働省政務官)/阿部とも子氏(衆議院議員・社会民主党・厚生労働委員会委員・小児科医師)/大島あつし氏(衆議院議員・民主党)/亀井亜紀子氏(参議院議員・国民新党)/伊藤信太郎氏(衆議院議員・自由民主党副幹事長)

<川田龍平氏のコメント>
■映画の感想を聞かせてください。
アメリカの医療制度の怖さをまず感じました。この映画では無保険者の問題ではなく保険に入っているのに保険料が下りてこずに貧困になってくることを描いています。本当に怖いことです。
■日本と共通することはあるのでしょうか。
これから日本がそういう社会になっていくのではないかと。今の医療改革がそのような方向に進んでいるのは確かで、今まで当たり前に受けられていた国民健康保険の医療制度が崩れています。患者負担が増えてきている。後期高齢者医療が4月から始まり負担が重くなるという状況があります。医療保険の問題は真剣に一人ひとりが考えていかないと守れないと思います。
■どんな人に「シッコ」を見てほしいと思いますか。
どんな人にでも見てほしいと思いますが、特に若い人には見てほしいです。医療の問題は
子どもを抱えていたり、老人であったりすれば医療当事者と日々苦労しているわけですが
この映画をみて、いま健康である若い人に自分が病気になった時にこうなってしまうということを
知ってほしい。このまま政治に興味をもたずに、政治家に医療制度改革を任せてしまったら、
アメリカ型の社会になってしまうと思います。今その方向に進んでいますのでこの映画を見て、
多くの方に考えてもらえる良い機会だと思っています。
<全国保険医団体連合会・事務局長 室井正氏のご挨拶>
この映画を単にアメリカのことと考えず日本の今後の方向を示すものであり、今後の議論のきっかけにしてほしいと思います。

8/25(土) シネマGAGA!、シャンテシネ、
新宿ジョイシネマ、シネ・リーブル池袋他全国ロードショー