世界照準。
第64回ベネチア国際映画祭コンペティション部門正式出品、トロント国際映画祭でも出品が決定し、三池監督の異色痛快アクションが完成し、都内でお披露目が行われた。
舞台挨拶では、監督、主演の伊藤英明さん、佐藤浩市さん、安藤政信さん、桃井かおりさん、さらには特別ゲストとして本作の主題歌「ジャンゴ〜さすらい〜」を歌う北島三郎さんも登場。エピソードを語ってくれました。
全編英語劇にも関わらず、立ち見の出る満員の会場には、笑い、大きな拍手が沸き起こり、ベネチアに向けての確かな手ごたえを感じた完成披露試写会となりました。

●舞台挨拶●

−−みなさん今のお気持ちは?
三池監督「やっと出来上がったなと。それにやっとみなさんに見て頂けるなと。もしかしたら出来上がらないんじゃないかと思う時期もあって、でもこんな大変な思いをしたのだから妥協せずに最後までやり通せたと思います。」
安藤「こんな素敵な映画に出られて本当によかったです。ありがとうございました。」
桃井「映画ってこんなに大変な思いをして撮るんだと改めて感じました。アクションも本当に大変なんだな、と。健気に生まれ変わって、今は体鍛えてます(笑)」
佐藤「久々に映画の現場にいるなと実感させてくれる映画で、逆に観せるにはもったいない映画になりました。できれば誰にも観せたくない(笑)、そういう映画に出来上がっております。」
伊藤「二度と完成しないんじゃないかと思ったんですが、みなさんにお届けできてうれしく思います。この映画は独特でハチャメチャな世界観ですけど、みなさんがどう受け取ってくれるか楽しみです。」

−−三池監督、このキャスト4人をスキヤキの具に例えると何になりますか?
監督「具かぁ。。。(笑)桃井さんは豆腐。だけどなぜか絹ごし。本当は焼き豆腐であるはずだったんだけど絹ごし!みなさん映画観終わったらわかっていただけるはずです。」
桃井「お気に入りです。お豆腐がないとスキヤキにならないですからね。」
監督「佐藤さんは白菜。どっしりとして味の甘みを引き出しつつ、なくてはならない存在。」
佐藤「いい水だしますよ。濃かったら入れてください(笑)」
監督「安藤さんはお醤油(笑)。まさに調味料です。」
安藤「醤油ですか?」
監督「伊藤さんは、自分で説明してください。」
伊藤「僕はなんとなく春菊かなぁと(笑)。あってもなくてもいいんですけど(笑)、ないとさみしい。」

−−ベネチア映画祭に出品されますが監督、今のお気持ちは?
監督「一般的に言うと出品させて頂けるだけで名誉なことだと感じていますが、せっかく行くなら何かくれよ(笑)。びっくり賞でも(笑)。でも日本人は謙虚にいかないとね。」

−−北島さん、映画の主題歌を歌われた経緯を教えてください。
北島「三池監督にどうしても歌ってほしいとい頼まれて、一度は考えたのですが、一つの挑戦だと思い歌わせて頂きました。この年になって新しいものをまた見つけ出すことができたなと、そんな気持ちでいっぱいです。」

−−北島さん、ベネチア映画祭のディレクターが歌を聴いて『ジャパニーズ・カンツォーネ』と驚いたたそうですが。
北島「こういう歌も快く歌うことができたのかなと。でもいいか悪いかはみなさんが決めることですね。」

−−:北島さん、ベネチアへのエールをお願いします。
北島「絶対にこの映画が成功してほしいですね。本当にこんな素敵な映画の主題歌を歌わせて頂いて感謝しております。改めて西部劇の素晴らしさを感じましたし、日本人でもこんなことができるんだ!と、世界のみなさんにみせてもらいたいですね。」

−−最後に監督、一言お願いします。
監督「いや、締めは伊藤君に。」
伊藤「はい、今日こそは僕が締めさせて頂きます。それでは、桃井さんよろしくお願いします(笑)」
(記者会見に続き、コメントを逃げる伊藤)
桃井「本当にこんなやつらなんですよ〜(笑)。とにかく、最高な映画で、何より俳優たちが英語でやるというのは日本映画の小さい一歩だと思うんですけど、これを好意的に受け取れるような作品になっていると思うのでよろしくお願いします。なんと言っても三池さんが最高です!」

会場には、一般の方の参加もあり、来場者全員に、三池監督編集のプロモーションDVDがプレゼントされました。

以上

(Report:Yasuhiro Togawa)