オシャレなインテリアブランドとして定着している“Francfranc”。そのフランフラン誕生15周年企画として制作されたのが、新垣結衣映画初主演作『恋するマドリ』。

初日舞台挨拶には出演者の新垣結衣さん、松田龍平さん、菊地凛子さん、世良公則さん、音楽担当のスネオヘアーさん。そして大九明子監督が登壇した。

【始めの挨拶】

監督「この映画を撮る時に、にっこりとした現場であればにっこりとした映画が出来るんじゃないかという事をオールスタッフの場で言わせていただきました。正にそういった作品が出来上がったんじゃないかなと思っています。一人でも多くのお客様にそのにっこりが伝わっていれば嬉しいなと思います。」

松田さん「え〜今日はたくさんの映画が公開される中、こうして『恋するマドリ』を観に来てくださってありがとうございます。・・・ありがとうございます(場内笑)。」

新垣さん「今日は観に来て下さってありがとうございます。・・・ありがとうございます(場内笑)。」

菊地さん「大勢の方にご覧頂きありがとうございます。楽しんで頂けたでしょうか?この映画が心に残る作品であればお友達やご家族に薦めて頂けたらと思います。」

世良さん「〔マイクが繋がらず…〕のっけから蹴躓きましてすいません(笑)。『あっ出た!』と思ったら、もう映画が終わるという重要な役どころを頂きました(笑)。僕も7年ぶりぐらいのスクリーンで、若々しい皆さんと共演出来て楽しくかったです。今日は父兄代表で来たみたいなもんです(笑)。」

スネオヘアーさん「この並びでいくと、落とせみたいな感じでものすごく嫌なんですけど(笑)。音楽を担当させて頂いて、皆さん演技をしてきた方たちとは初めてで、監督とは4、5回デートしてるんですけど〔監督から甘い声で『バ・カ』と突っ込みが入る〕あっ、一瞬シーンとしたからそういう会じゃないんですよ(笑)。控え室で皆さんが話されているのを見て、楽しい現場だったんだなって感じました。僕は一人寂しく、恋しないマドリで音楽を作っていったんですけど、一緒に作品を創ったという気持ちでやらせていただきました。」

【Q.映画初主演、またエンディングテーマ曲で歌手デビューとなった感想は?】
新垣さん「あの主演という事に関しては、あんまり意識せずに演じました…けど(笑)。う、歌は聴かないで下さい(笑)。〔監督から『ちょっと!そしたら映画が観られないでしょ』と突っ込みが入り〕そうか。私が歌ったとか、そういう事考えないでいいです(笑)。」

【Q.今回は新垣さん演じるユイが憧れる、魅力的な女性を演じた感想は?】
菊地さん「映画を観ていただくと魅力的な女性となってるのかもしれないですが、私自身は結衣ちゃん扮するユイちゃんにどこか助けられて、自分自身もにっこりしていくというか、自分にとっての幸せをみつけていくというキャラクターで、魅力的な女性というよりは、後輩に助けられているちょっと頼りないお姉さんに扮しました。実際の結衣ちゃんも、私をにっこりさせる子なので楽しかったです。」

【Q.研究に没頭する役ということで、演じる上で難しかった事はありましたか?】
松田さん「いや、特になかったです(場内笑)。あのでも、今回大九監督に演出してもらって、イントネーションの微妙な違いまで指摘してくれました(笑)。なんかそうやってたくさん言ってくれるのは久々だったので、それが役に固まっていけばいいなと思ったし、僕自身も楽しくやらせて頂きました。」

【Q.7年ぶりの映画出演、台詞も少ない役どころでしたが難しい点はありましたか?】
世良さん「意外と(台詞が)少ないってのが大変だと思いました。主演の3人が本当にチームワーク良く、監督も含めて芝居の意見を出し合うっていう雰囲気が、僕が行った時には既に現場にあったので、僕も楽しく出来て感謝しています。」

【Q.映画のサウンドトラックを手がけるのは初めてという事ですが、感想は?】
スネオヘアーさん「とてもスリリングで楽しい作業だったね(笑)。音がのってない最新の映像が送られてくるんですけど、そこに自分で音をのせる事で、気分を上げたり下げたり、雰囲気を変えることが出来るので、意味のある大変な作業だなと思いつつ、楽しみながらやらせて頂きました。」

【Q.初の長編映画を撮り終えた感想は?】
監督「INする前は、自分の予想しえない事が起こるんじゃないかと考えてしまっていましたが、実際に撮影に入ってしまうと、長編も短編もモノを創るって事で変わらないんだなと思って、想像以上に落ち着いていつも通りの自分のやり方で出来て、改めて自分は図々しいだなと思いました(笑)。」

【Q,自分が考える「恋するマドリ」とは?】
新垣さん「私が考える「恋するマドリ」…とは?(場内笑)・・・何かな凛子さん。ううん、子どもだからまだわかりません(笑)。」
《それでは引越しに関するエピソードとかは?》
新垣さん「高校を卒業して一人暮らしを始める事になったんですが、何から初めていいのかわからなくて、近所の薬局からダンボールを集めたりしました(笑)。自分の新しい生活の為に、部屋作りとか頑張るのが楽しかったり・・・しましたよ(笑)。」

菊地さん「いやぁ、子どもなんでよくわからないです(笑)。〔監督から『ウソつけ!』と突っ込み〕間取りって空間だと思うので、移動すると出会いが増えると思います。」

松田さん「〔司会から『答えはありますか?』と言われ〕そういう事言われると逆にやりづらいですね(笑)。でも、恋と間取りを絡めて考えた事が無いですね。自分のために間取りを考えるので、しっくりこない(笑)。すいませんね。」
《それでは引越しに関するエピソードとかは?》
松田さん「うーん。僕にそれは聞かないで欲しいな(笑)。申し訳ないです。」

世良さん「うーん。その世代をはるかに超えてしまったもので、わかりません(笑)。恋するってどれぐらい前の事なんだろうと考えていて、思いついたらまたホームページなどに書き込みます(笑)。」

スネオヘアーさん「ちょっとよくわかんないよね(笑)。でもすごくいい響きですよね。ポップで好きな響きです。」
《例えば引越しをする事によって曲作りのモチベーションが変わったりしますか?》
スネオヘアーさん「…ありますよ(笑)。あります。」

監督「私にとってはこの映画の事になるんですけど、美術スタッフと『間取りって骨格じゃないですか』って話していて、私としては名言だと思うんですけど(笑)。今こうやって持て余している感じがマドリな気がして、部屋の雰囲気やカーテン、出入りする人など全て含めて、カタカナのマドリって思っていて、生活する事ってしんどいけれど、こういった事をにっこりと乗り越えながら人は生きていて、こういった健気な人がいる空間をマドリと考えました。」

非常に緊張した面持ちの新垣結衣さん。菊地凛子さんがにっこりさせてくれる人と言ったのが伝わってきました。二人はとても舞台挨拶中も、顔を見合わせて笑ったり、仲の良さが伺えました。

舞台挨拶にひっそりと登壇していたのが、作品中にも出てくるFrancfranc制作の“よりそい椅子”。もう一つの“にっこり椅子”を含めてオーナーを募集中との事。8月31日締切という事なので、気になった方は『ルームフレーバー.com』で検索を!

◆2007年8月18日渋谷シネクイントにて

(Report:Tomoe Yuita)