スイスで開催された第60回ロカルノ国際映画祭コンペティション部門に出品された小林政広監督作品『愛の予感』がグランプリ(金豹賞)を受賞いたしました!!さらに、CICAE賞(国際芸術映画評論連盟賞)、ヤング審査員賞、ダニエル・シュミット賞を受賞し、なんと4冠に輝きました。審査においてはイレーヌ・ジャコブ、ジャ・ジャン・クー監督始め、全員一致での受賞となりました。

ロカルノ国際映画祭は芸術性の高い作品を意欲的にとりあげることで、世界的な評価を得ており、今年は第60回という映画祭にとっても記念すべき年でした。同映画祭での過去のグランプリ作品には、ジム・ジャームッシュ『ストレンジャー・ザン・パラダイス』、スタンリー・キューブリック『非情の罠』、ミケランジェロ・アントニオーニ『さすらい』といった名作が名を連ねています。日本人監督のグランプリ受賞は、1961年の市川崑監督(『野火』)、1970年の実相寺昭雄監督(『無情』)以来の実に37年ぶりとなる快挙。

 8月1日から始まった今年のロカルノ国際映画祭。コンペティション部門に日本から出品された映画は『愛の予感』のみ。8月7日に行われた『愛の予感』公式上映では、席を立つ客もおらず、上映後は満席の客席からの歓声と拍手がなりやまず、舞台挨拶をした小林政広監督と主演の渡辺真起子はスタンディングオーベーションで迎えられ、受賞への期待が高まっていました。小林政 広監督自身も想像以上の観客の反応に驚いていたそうです。授賞式は現地時間8月11日PM9:00に7,000人を収容するヨーロッパ最大の野外シアター・ピアッザ・グランデで行われ、小林政広監督(主演)と女優の渡辺真起子が出席しました。

●小林政広監督 受賞後のコメント
「公式上映前日のプレス試写での評判がよかったというのは聞いていましたが、一般の観客からも『ブラボー!』の声があがるほどで、これには驚きました。最高賞を含めた4つもの賞を頂けるなんて信じられない気持ちです。」

●渡辺真起子(主演女優)受賞後のコメント
「日本では見た事がないお客さんの数にびっくりし、そこでこの名誉の片隅にいることが出来て幸せです。監督に感謝しています。」

●ロカルノ映画祭審査員のコメント
「美学的に力強く、コンペティションに参加した19本の映画の中で最も個性的である」(イレーヌ・ジャコブ審査員長)