“子ども達がクレヨンを使って描くようにカメラで撮影を”と名付けられた「カメラクレヨン」プログラム。

日本・アメリカ・イギリス・韓国・デンマークの5ヶ国の、5歳から18歳までの子どもたちが描いた世界が、ここ川口のスキップ・シティ映像ホールで公開された。

日本からは6作品出品され、若き監督たちが上映前に舞台挨拶を行った。

『脱走部屋』を監督した海上梓さんは、「ストップモーション作品を撮ったんですが、普通のカメラで1枚1枚撮影していったので時間がかかって大変でした。」と撮影の苦労話を語った。

『Inside』を監督した細川梨奈さんは「学校の課題として“記憶・匂い・影”と言うテーマがあり、私は“記憶”というテーマを選びました。脊髄を通って記憶を思い出す過程を映像として表現しました。」と作品のテーマをはっきり力強くコメントした。

『プロローグ』を監督した河田省吾くんは、「絵コンテから作品作りを始めた」と作品への力の入れようを覗かせていた。一緒に登壇した小山くんは「僕も話していいんですか」と控えめなコメントをしつつも、「二人で作品を創りあげていった」と作品について語った。

SKIPシティ映像ミュージアムワークショップで生まれた2作品も出品されており、撮影に参加した子ども達も登壇し、流暢に挨拶をする子もいれば、緊張で喋れなくなってしまった子もいた。

又、現在大学生になり、パリに在住している『青春ランナー』を監督した臼井隆志さんは、舞台挨拶には参加出来なかったがメールで「この作品は僕の名前が監督として載っていますがチーム作品です。作品は17歳の時に撮ったもので、今の僕が作品について何を言っても脚色になってしまいます。ただ、人生を大きく変える作品になたことは間違いありません。」と作品について語った。

作品全体を通して感じた事は、年を重ねていく内に“伝えたい事”が増えていくのだという事。又、各国の国民性・特徴が作品にも表れているという事だ。

特に今回気になった国はデンマーク。教育に力を入れている国だからか完成度が高く、作品作りの環境の良さが伺えた。

カメラ・クレヨンの後半Bプログラムは7月20日(金)11時30分より上映される。

作品自体を個々に見るのもよし。年齢や国別に比べて見るのもよし。未来の映像社会に期待が溢れるプログラムであることは間違いない。

(Yuita tomoe)