美しいボスニアの山を背景に、ボスニアの山で暮らす男と突然男の前に現われたフランス女性とのキュートでユーモアたっぷりなラブストーリーを描いた作品『空からの贈りもの』が長編国際コンペで上映されました。
上映終了後にはプロディーサーのアルミル・シャヒノビッチ氏を招いてQ&Aが行われました。
またQ&Aに入る前には今回残念ながら来日は果たすことが出来なかったネナド・ジューリッチ監督から贈られたメッセージが紹介されました。

ネナド監督からのメッセージ
「全ての人は平等です。少なくとも生きる権利と頭上に空を仰ぐ事に関しては。」

■Q&A■

Q、どのような経緯でこの映画は生まれたのですか?

A、1995年以来ボスニアで作られる映画は戦争がテーマの作品ばかりでした。だから戦後初めてのコメディー映画を製作したかったのです。プロデューサーとしてコメディー映画を作るのは重要だと私は考えていました。商業映画にしようという考えもありましたが、私たちはアート志向の強い映画にしたいと思い製作しました。コメディー作品ということで国からの資金が出なかったのでスポンサーを探すのに苦労しましたが、スポンサーを通して海外に送り出したいという思いもありました。

Q、ボスニアでコメディーを描こうとしたのですか?

A、ボスニアは様々な宗教が入り混じっている国です。ボスニアでコメディーと描くとなると宗教や戦争を入れずに描くのは困難なことです。しかし、今回の映画の中でフランス人のデボラというまったくボスニアとは関係の無い外部から来た人を描くことで言葉を超えたコミュニケーションが取れるということがポジティブな要素になっていると思います。

(Report:大野恵理)

★『空からの贈りもの』は7月20日(木)にも上映があります!