SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2007の短編コンペディション1が上映されました。
甘酸っぱい思い出をCGアニメで熱く表現した作品『あかね雲—初恋—』、切なくも懐かしい夢を背景に描いたノスタルジックなストーリー『昨日の町で、』、子どもたちが心のどこかで持っている「嘘栄心」をテーマに描いた、ウソと喧嘩を通じて生まれる友情物語『ウソつき番長』の3作品が上映されました。
上映後には『あかね雲—初恋—』あかね丸さん(阿曽多寿子監督・川口鉄也監督)、『昨日の町で、』の岩松顯監督、『ウソつき番長』の藤橋誠監督と出演者の矢口琢也さん金子美聡さんが登壇し観客からのQ&Aに答えました。

■登壇者から会場の観客へ一言■

●阿曽監督「本日はわざわざお足元の悪い中会場に足を運んで下さりありがとうございます。私たちの作品はアニメになるのですが、空想上の人物ではなく現実に存在するように作りました。身近に感じていただけたら幸いです。」
●岩松監督「市長さんが昨日話していたように作品は出来上がって半分、上映しお客さんに観ていただけて半分です。今日はお越しいただいて感謝しています。ありがとうございます。」
●藤橋監督「群馬で作った作品が県を越えて埼玉で公開できて良かったです。私の故郷の近くということもあり縁のある町で公開できて良かったです。」
●金子さん「この映画を通して色々な人に出会いました。また私にとって貴重な経験になりました。ぜひ、色々な人に作品を観ていただきたいです。」
●矢口さん「映画の中でわざわざ転ぶシーンを何回も取り直したのに実際の映画では使われていなかったのが残念ですでしたが、ここで上映出来る機会に感謝しています。」

■Q&A■

Q『あかね雲—初恋—』で太鼓を使おうという発想はどこから生まれたのですか?

A川口監督「人間の鼓動が太鼓に似ていると感じたことから始まりました。僕の地元福岡県は町内で祭りが盛んにあるので太鼓自体は身近な存在でしたね。」

Q『あかね雲—初恋—』の独特のキャラクターはどのようにして作ったのですか?

A阿曽監督「顔は全て作りましたね。以前作ったキャラクターがリアル過ぎて気持ち悪いと指摘を受けたので、今現在のような目を離した顔になりました。本作は言葉が無い分表情で感情を表現しようと思い一生懸命作り込みました。」

Q『昨日の町で、』を撮ろうと思ったきっかけは何ですか?

A岩松監督「原作がありまして主人公が男性だったのですが、母性をテーマに描きたかったので女性にしました。弱っている女性に元気になってもらおうと思って作りました。」

Q『ウソつき番長』には小学生がたくさん出演していますが、現場で苦労した点はありますか?

A藤橋監督「まとめようとしないのが策でしたね(笑)撮影中に色々あったけど、リハーサルをしながら自分を信じてもらうようするのが肝心だと思いました。みんなで映画を作ろうという気持ちは一つにしていました。」

Q&A終了後も会場の外では監督に質問や感想を話す観客の姿が見受けられ交流が行われていました。

(Report:大野恵理)

★『短編コンペ①』は7月20日(金)にも上映があります!