2007年7月7日、都内で主演の松山ケンイチ、高畑充希、西山茉希、池内博之、坂井真紀、利重剛、前田哲監督を迎えて初日舞台挨拶が行われた。

Q.松山ケンイチさんの恋人役という事だったんですけれど、共演されて印象はいかがでしたか?
西山茉希:スクリーンの中で演技をしている松山くんと、普通にしゃべっている松山くんの不思議さというかギャップを俳優さんってこういう方なのかなって印象をうけました。(場内笑い)だけど、飾らない松山くんがいたから私も入り易かったし、緊張がすごく減って演技が出来たかなと、それは彼のステキな部分だなと思います。
Q.松山さん、これを聞いていかがですか?
松山ケンイチ:ホントに彼氏彼女になってた気がします。

Q.飼育係という役柄でフジと密接な環境にいたわけですが、実際に飼育係を演じるにあたって気付いた事、苦労した事はありますか?
池内博之:イルカと接するという事が今回初めてだったんですね。まず、役柄としてもフジとの距離も近いので、なるべくフジとコミュニケーションをいっぱいとろうと、休みの日なんかも水族館に行って、フジに触ったりしてました。イルカにもすごく感情があるんですね。イヤな時はイヤって言ったり、すごく甘えてきたり、すごく可愛かったです。

Q.スクリーンデビューになる訳ですが、脚本を読んでどう感じられましたか?
高畑充希:ほんとに難しい課題を監督に出されたなと思いました。台詞がほとんど無くてどこを読んでも・・・書いてあって、どうしたらいいんだろうと思ったんですけど、監督に頼り切ってやらせてもらいました。
Q.主題歌を歌われていますがこの曲に込めた思いとはどんなものですか?
高畑充希:この映画の主題歌として作って頂いた曲で、『大切なもの失って 初めて知る 強さがある』という強い思いがあります。映画観ていてもそれぞれが大切なものを失って落ち込んだりしているんですが、それを乗り越えて強くなっているのが描かれています。

Q.イルカと共演で実話が基ということですが、はじめて話を頂いた時どう感じられましたか?
松山ケンイチ:最初本を読んで、人が人以外の命をを救う物語ってすごい事なんじゃないかと思いました。ボクはいままで、動物や自然の命を人の命と同じレベルで考えられてなかったんじゃないかと思って反省して、これは今の人たちにも感じてもらいたいなと思ってこの作品に出たいなと思いました。
Q.イルカという動物と共演して気付かされた事や、すごいなと思った事はありますか?
松山ケンイチ:ボクはいままで動物とあまり触ってきた事がなくて、沖縄に行った時フジとどう接していいかまったく分からなくって、触るのも一苦労でビクビクしてたんです。だけど、モデルになった植田さんやスタッフの飼育員の人たちからなにも心配いらないから、お前は思う存分やってくれって言われてそこから仲良くなりました。イルカのすごいとこは感情表現が豊かなんです。撮影中フジがずっと演技してて、監督が何回も同じ演技を要求するんですよね、その時にフジはフゥーってため息つくんですよね。

Q.飼育係の役で、実際の飼育係の大変さをどう感じられましたか?また、思い出に残っていることはありますか?
坂井真紀:命をあずかっている仕事だなと、すごく痛感しました。最終日に終わったのが夜中だったんですが、そのときに最後にイルカ達に挨拶に行ったら、イルカが顔出して水をピューっと「さようなら」みたいにしてくれて、びっくりしました。

Q.水族館の務めている方の大変さを感じられましたか?
利重剛:実際に水族館を営業している中での撮影だったので、毎日毎日スタッフの方がフル稼働しているのを見てほんとうに大変なんだなと思いました。

Q.ずっとフジやキャストのみなさんと沖縄で過ごしてきて、今どう感じられますか?
前田哲監督:水族館の裏側に踏み込んで、さらにイルカのショーの裏で飼育員がどういった事をしているかというのを撮影しています。それもこれも美ら海水族館の協力があって、親身に指導並びに参加してもらったおかげだと思っています。

今日は、七夕という事でイルカ型の短冊に願い事を書いてもらいました。
西山:「プライベートで沖縄旅行に行けますように」
池内:「フジが長生きしますように」
高畑:「今度フジに会った時、フジがまだ私の事を覚えていますように」
松山:「感謝を忘れませんように」
坂井:「地球が健康でありますように」
利重:「この映画がたくさん人達とたくさんの出会いができますように」
前田:「イルカと人がいつまでも共存できる地球でありますように」

(Report:Niizawa Akiko)