沖縄美ら海水族館の人気者、バンドウイルカのフジの尾びれが突然壊死してしまう。再びフジが泳げるように人工尾びれプロジェクトが始まった。実際に起きた出来事を元に、人間とイルカの交流を通じて喜びや怒り、悲しみ、そして愛を綴る感動の“トゥルーストーリー”。

7月7日の公開に先駆け、プレミア試写トークショーが7月3日、エプソン品川アクアスタジアムのイルカプールにて行われ、松山ケンイチ、池内博之、坂井真紀、前田哲監督が登壇した。

【登壇者からの挨拶】
松山「今日はどうもありがとうございます。こういう場所で挨拶するのは初めてですごく緊張するんですけど、頑張ります。よろしくお願いします。」

池内「どうも、こんにちは。本当にめちゃくちゃいい映画になっているので早く観てください。色んな人にこの映画を観ていただきたいので、すごく楽しみにしています。今日はよろしくお願いします。」

坂井「こんにちは、坂井真紀です。今日はありがとうございます。夏にぴったりの映画だと思います。楽しんでください、よろしくお願いします。」

前田監督「皆さんこんにちは。あのー・・・広めてください。(笑)」

【質疑応答】
ー久々にイルカと対面していかがですか?ー
松山「誰と喋ってるかわからないんで聞こえないんですけど、イルカのこと喋ればいいんですか?(司会者は壇上ではなく、客席にいたためどこにいるか分からなかったらしく、ここにいますよ!と司会者に言われ、気付いた松山の慌てた様子に会場爆笑)めちゃくちゃかわいいですね。早くエサやりたいです!」

池内「かわいいですね。背中に乗って泳ぎたいです。」

坂井「すごいかわいいですね。色々思い出します。」

ー撮影中思い出に残っていることは?ー
松山「フジはとても優秀で、言われた通りのことを何回もしてくれるんですけど、監督が何回もやらせてフジもできちゃってるんで、段々面倒くさくなってきたのか“はぁーっ”ってため息ついてて、それが印象的でやっぱり嫌なもんは嫌なんだなと思って僕もそういう意思表示をはっきりしようと思いました。(笑)」

ー今回獣医の役で、実際に獣医の勉強をしてイルカとどう接すればいいか分かったことはありますか?ー
松山「何も分からないまま入って最初はすごくビクビクしていて、変に心配したり変に勉強したりしてたんですけど、植田さん(松山演じる一也のモデルになった獣医)が“そういう心配は僕らの仕事だからあなたは思い切りやってください”と言われて、そこからすごくイルカと仲良くなれました。」

ーイルカと触れ合って大変だったことや、学んだことはありますか?ー
池内「撮影してる時って水槽の水を入れたりなくしたりすることがけっこう多くて、イルカにも負担がかかっていたと思うので、その辺が気になりました。その頃にはイルカに対して愛情が湧いていたのでとても心配でした。」

坂井「私はエサ作りがすごく楽しくて撮影以外でもやらせてもらっていました。それと、松山君が渦巻きに興味を持って、そればっか見ていたのが何か悩み事があるのかなってちょっと心配していました。(笑)あと松山君に明らかに恋しているイルカがいて、松山君が他のイルカをかわいがるとじとーって見ていて、すねちゃっているイルカがいました。」

ー松山さんは好かれている認識ははあったんですか?ー
松山「寄ってきてくれるのは分かったんですが、あんまり答えられなかったかなぁ・・・今そのイルカはショーを頑張っています。」

ー今回このメンバーでの撮影で思い出に残っていることはありますか?ー
前田監督「池内君と坂井さんは撮影前から飼育員と同じような生活をして、エサを切るのから全部やってくれていたので、飼育員の人よりもうまくなっていたんじゃないかなと思います。その後、そういうことをやっていたからイルカとの距離が近くなって、何の問題もなくイルカと接していましたね。感謝しています・・・二人には!」(松山だけ言われず、監督をじっと睨み、その様子を見て会場から笑いがおこった。)

ーこの映画でイルカのフジの出来事を知り、どう思いましたか?ー
松山「僕が一番最初に感じたことは、人が人以外の命を救うことの大切さっていうのがこの作品に込められたメッセージなんじゃないかなと思っています。そしてこの作品を通して、人の命とか動物の命とか、自然の命というものが差をつけられるものじゃないと学んで、それが一番伝わってくれたら嬉しいです。」

ーフジから勇気付けられたことは?ー
池内「信じることというか・・・フジはフジなりにすごく頑張っていたと思うんですね。頑張っている姿をイルカから教えてもらって勇気付けられましたね。」

坂井「皆私たち以上に頑張ってお芝居をしてくれてその姿に感謝と感動でいっぱいです。」

ーフジに支えられたなと思うことはありますか?ー
前田監督「フジのおかげで皆負けてちゃいけないと思ったみたいで、頑張っていましたね。皆フジを尊敬していて、一番の女優なんじゃないかなんて言っていて、その姿を見て切磋琢磨してもらっていたと思います。すごくやりやすかったですね。」

ここでスペシャルゲスト、女医の西川史子が登場し応援のメッセージを送った。松山の獣医役については「初々しくてかわいかったです。こんな新人の医者が入ってきたら思う存分かわいがってあげたいと思います。」と言い、それに対して松山は「ちょっと恥ずかしいですね・・・ちょっと怖いんで・・・一生懸命役者を頑張ります。」とたじろぎながら答えた。

そしてイルカのプールでの舞台挨拶ということで、テレビカメラの撮影用にイルカショーが始まり、イルカがジャンプするたびに歓声が起こり会場を盛り上げた。その後、イルカと共にフォトセッションが行われたが、松山はカメラよりもイルカにエサを上げるのに夢中で、何度も司会者に「カメラの方を見てください!」と言われる姿が本当にイルカがかわいくて仕方ないという感じだった。
最後に、「これ舞台挨拶なんですが、僕が一番楽しんじゃっています。(笑)ぜひ見て何か感じてもらえたら、友達なり家族なり話していただいて、そしてもし出来るなら、沖縄の水族館に行って実際にフジに会っていただきたいです。今日は本当にありがとうございました!」と松山が挨拶をし、プレミア試写トークショーは終了した。

(Report:Tomoko Koya)