光があればそれと対峙して闇もある。“アコークロー”・・・沖縄の方言で、昼から夜へと変わる魔の時刻に、その悲劇は始まった。

沖縄と言えば温かく明るいイメージの作品が多いが、この映画は一味違うようだ。そんな沖縄の新しい一面が覗ける『アコークロー』の初日舞台挨拶が行われ、出演者から田丸麻紀さん、忍成修吾さん、尚玄さん、結城貴史さん、菜葉菜さん、エリカさん、の6人が登壇した。

【田丸麻紀さん】
★初めての映画主演にプレッシャーは感じましたか?
「本当に座長らしくない主演だったんですけれど、ここにいる皆さんだったりスタッフの方にサポートをして頂いて、主演としてこの映画を撮り終える事が出来た事を感謝しています。」

★初日を迎えた気分は?
「昨日の夜はドキドキしたんですけれど、こうして皆さんの顔を見ながらお話が出来る事が嬉しく、ほっと出来たような気持ちです。」

★撮影にあたって東京—沖縄間を10回以上往復した事については?
「もうすごく大変で、そのスケジュールを組んだマネージャーの事をすごく嫌いになりました(笑)。でも、そのおかげでマイレージはたくさん貯まりました(笑)。」

★演じる上で気をつけた事は?
「内容的にも深いものだったので、演じる上では慎重に役作りをしていったんですが、役の背景を考えた上で、沖縄という土地に行くことでごく自然に“美咲”という役が入ってきました。」

★沖縄を訪れた感想は?
「自然に癒される事だったり人の温かさとか、ただ梅雨の時期だったのでお天気は良くなかったんですが、空気感が好きだなと行く度に思いました。」

【忍成修吾さん】
★撮影の感想は?
「本当に仲良くさせて頂きました。映画は怖いんですが、実際の撮影現場は和気藹々としていて、カットがかかると笑いが絶えず、その中で撮影させてもらったので、凄く楽しく貴重な時間を過ごしました。」

★一番楽しかった事は?
「なんですかね〜。皆さんの会話を聞いてるだけで楽しくて、田丸さんと結城さんは大阪の良いノリがあって、尚玄さんはすごく天然ですし(笑)。楽しませて頂きました。」

【エリカさん】
★神秘的な役を演じた感想は?
「何かを退治するという役だったんですが、本当に現場はみんな仲が良く飲みに行ったりして、特に尚玄は連れ回したり・・・まぁ全員退治したようなんでね(笑)。監督の『よーいスタート』の声がかかった瞬間だけ撮影の空気を持ってという監督のリクエストがあったので、すごくやりやすかったです。」

★出身地沖縄での撮影は?
「沖縄で映画を撮るのは初めてだったんですけど、のびのびとさせて頂きました。言葉は、東京にきて10年でやっと方言が抜けたかなと思ったら、今回の撮影でまた沖縄弁に戻ってしまいました。」

【尚玄さん】
★出身地沖縄での撮影は?
「言葉の部分もありますが、初日に結城君と忍成君との港で撮影だったんですけど、自分の出身の南部だったので、のんびりしすぎてしまいました。沖縄になじみすぎてしまったので、二日目からは気持ちを引き締めるように気をつけました。」

★皆さんでよくお酒を飲みにいかれたようですが?
「僕はそんなに飲まないんですが・・・(エリカさん「はい?」)(笑)。 」

【菜葉菜さん】
★撮影の感想は?
「私以外は楽しんでたと思うんですが、私は何せ振り回されたり吐いたり、一日中あの格好なので辛かったです(笑)。」

★怪我はなかったですか?
「結城さんや忍成さんがアクションの指導をしてくれたので、あざはそんなに出来ませんでした。・・・投げ慣れました(笑)。」

★スクリーンの自分の姿はどうでしたか?
「・・・怖くて良かったんじゃないでしょうか(笑)。」

【結城貴史さん】
★撮影の感想は?
「最年長だったので僕がびしっと・・・すいませんウソです(笑)。僕が一番最後に現場に入ったんですが、すぐに仲良く・・・なってないの?(笑)。」

★撮影が悪天候多くてスケジュールがだいぶ変わったようですが?
「それのおかげで、特に尚玄だったり忍成君とは仲良くなりました。ホテルのロビーで尚玄にお酒を飲まされたり(笑)。」

★一番印象に残ってる事は?
結城さん「それはもう空き時間にいっつもどこかに忍成君が現れる事です(笑)。今日は休みだよって時に、時速10キロぐらいの速さの車で現れたり(笑)。」

舞台挨拶の前に田丸さんと忍成さんの二人が取材に応じ、映画の怖さに反比例して撮影現場は終始賑やかで雰囲気が穏やかな様子が伺えた。

怖い映画の撮影にはホラーな体験がつきものだが、田丸さんが見た怖いものとは、某出演者の底知れないお酒の飲みっぷりだったそうだ。

◆2007年6月16日シアターN渋谷にて

(Report:Tomoe Yuita)