本日・6/20(水)(現地時間6/19(火)16:50〜17:30 )、アメリカ・ニューヨークのThe Regency Hotelにてマイケル・ムーア監督の最新作『シッコ』の記者会見が行われました。途中友人からかかってきた電話をスピーカーフォンにして皆に聞かせる等、監督らしいユーモアを発揮し始終笑いに包まれた会見が行われました。

Q:政府からの色々な調査が話題となっていますが?
M:ブッシュ政府から調査を受けている。キューバ入国問題に関してね。
僕自身はジャーナリストとしてキューバへ入っ たから問題ないが、一緒に9.11の
ヒーロー達を連れて行った事がマズイらしい。しかし、映画関係者なのに彼らがその 
理由で問題となるのであれば、映画撮影がジャーナリズムとして捉えられないという事なのでは?自由な国であるはずなのにこんなこと矛盾しているとしか思えないし、ブッシュ政府としては面白くないから嫌がらせをしてるとしか思えない。

Q:何故あなたとその映画を嫌いと言い続ける人がいるのでしょうか?
M:一体僕が誰に嫌われているのか教えて欲しい。確かに2003年のオスカー受賞の当時は色々な批判があったが、今となってはブッシュ不支持層は70%を越えていて、つまり私の発言は70%支持されている事になる。いまや当時の僕の発言はメインストリームですらあるのでは?自分の撮影スタイルは真実に基づいて作っていくことで、それは今後も変わらない。

Q:マイアミのキューバコミュニティーから今回の件で批判を受けるのではないでしょうか?
M:何故批判を受ける?彼らはまだこの映画を観てないはずで、観ればハッピーになれる。彼らの親戚たちは貧困の国と言われながらも医療保障に関してはベストな手当てを受けているということを証明しているんだから。僕は実際にキューバではなくてグアンタナモ湾の米海軍基地に行ったんだ。なぜかと言うと9.11での救助隊に対するアメリカ政府の不当な扱いが許せなかったからだ。そこでは、アルカイダの抑留者たちが素晴らしい治療を無償で受けている。こんな事が許されるはずがない。だから僕は9.11の救助隊をそこで治療を受けさせるために連れて行ったんだ。ブッシュはこれがたまらなくイヤなんだと思う。政府が僕たちの英雄が無視されていることを僕が国民に伝えようとしているのが。

Q:30パウンド減量したと聞きましたが?
M:3ヶ月間で30パウンド減らしたけど特別な事はしてない。とにかく毎日食事はお腹に貯まるものにした事、歩く事、睡眠を取る事を心掛けた。例えば同じカロリー数であれば単にお腹に貯まりやすいモノを摂取するようにして、ベークドポテトやオートミール等と食べるようにしてたんだ。減量の結果には100%満足しているよ。すごく良い事だ。

Q:何故日本には取材しにこなかったのですか?
M:単に飛行時間が長いから!(笑)まだ日本には行ったことがなくて、いつか来日できることを楽しみにしている。『華氏911』は外国での劇場売り上げは1番だった。日本の医療制度はとてもいいものをもっている。映画の中でも日本人の女性がでてくるしね。幸運を祈るよ!

『ボーリング・フォー・コロンバイン』では銃社会に、『華氏911』ではアメリカ政権に、『シッコ』では医療保障問題にメスをいれる!そして、医療改革にゆれるニッポンでも8月ついに解禁!

8月、シネマGAGA!他、全国ロードショー

(Report:Yasuhiro Togawa)