そのまま演じようと思いました。竹内結子自信作『サイドカーに犬』試写会
ビターズ・エンド+CDC配給の『サイドカーに犬』が6/23(土)より、シネスイッチ銀座、渋谷アミューズCQNほかにて公開いたします。公開に先立ちまして6/11(月)に「YUIアコースティック・ミニライブつきプレミア試写会」が行われました。
——本日が一般の方に初のお披露目となりますが、
順に一言ずつお願いします。
根岸吉太郎監督(以下、監督):
今日初めて皆さんにお見せするという期待と不安でドキドキしています。
僕にとってこの『サイドカーに犬』というのはとても大事な映画で、かわいくってしょうがない。
大事すぎてもう少し見せたくないと思うほどです(笑)。
でも、映画は皆さんに見ていただいて皆さんの心に残ることが、映画としてのまっとうなスタートですから、今日はこの映画の誕生日です。どうぞ見守ってください。
竹内結子(以下、竹内):
謎の女ヨーコを演じた竹内結子です。
久々の映画で肩に力が入ったと言えなくはなくはないのですが、リラックスして演じることが出来ました。
松本花奈ちゃん演じる薫がいて、YUIちゃんの主題歌があって、まるで夏の夕暮れのような余韻のある映画になりました。
松本花奈(以下、松本):
薫役の松本花奈です。小学4年生の9歳です。
今日、新幹線に乗って4時間かけて大阪から来ました。
皆さんも大阪に遊びに来てください。(場内爆笑)
YUI:
素敵な映画の主題歌を担当させていただきました。
映画を観て曲を作ったのですが、感じたように作ってくださいと監督が言ってくださいました。想いをこめたので、聴いてほしいです。
——根岸監督に伺います。
今回、竹内さんを起用されて、いかがでしたか?
根岸:
観ていただければ分かると思いますが、竹内さんが新しいことをやりたいと思い、僕らが新しい竹内結子を見たいと思った。
竹内さんは、現場ではいつも僕がカットをかけてOKというたびに「大丈夫ですか?」と毎日のように聞いてきました。
面倒くさくて、何て疑り深いんだろうと思っていたんだけど(笑)。
互いに繊細で大胆な女性像を作っていきました。
——ヨーコを演じた竹内さんは、これまでにない役柄でいかがでしたか?
竹内:
これまでと違う役柄で、肉付けする素材が少なくて、どこに自分を持って行けばいいのか心許なかったです。
最初は(自分の演じたヨーコを)なんて激しい人だと思ったけどこんな生き方しか出来ない人もいると思いました。
小説とか映画を参考にしようとすると私はそれに引っ張られてしまうので、最初にシナリオを読んだ時の気持ちをそのまま演じようと思いました。
——先ほどYUIさんが主題歌を歌ってくれましたが、いかがでしたか?
竹内:
さっき花奈ちゃんと舞台袖から覗いていたんですけど、それだけで今日はここに来て良かったなって思いました(笑)。
YUI:
ありがたき幸せでございます(笑)。
松本:
YUIさんの歌は、やわらかくってホワッとした感じで、
感動してサブイボ(鳥肌)が出ました(笑)。
——YUIさんは、初めて『サイドカーに犬』を見たとき、どう思いましたか?
YUI:
最初に見たときはなんとも言えない切ない気持ちになり、とても余韻を感じました。それを大事にしたくてうちに帰ってすぐに曲作りをしました。
映画の最後に自転車で川原を走るシーンがあるのですが、とても優しい気持ちになりました。それを曲にこめました。
監督とは一度打ち合わせしたのですが、「感じたことをそのまま曲にしてください」と言われました。
——最後に皆さんから一言ずつ。
竹内:
きっとこの映画を見た方は皆さん自分の幼い頃を思い出して、切なくなったり、いろいろ感じられると思います。
私にもこういうときがあったなぁと思ってもらえたら嬉しいです。
松本:
ヨーコさんがすごいかっこいいので、そういうところを見てください。
YUI:
映画を見て感じたことを書いたので、
映画のまま聞いてもらえたら嬉しいです。
根岸:
もうすぐ夏休みですね。
夏休みから遠く離れた人でも、「夏休み」という言葉を聴くと懐かしさとほのかな期待が沸いてくるのでは。
夏休みの、あの特別な気持ちがわいてくる感じや、夏の日差しを感じながら、この映画のことも思い出していただきたいです。
(Report:Yasuhiro Togawa)