高校3年生の少女が背負うのは、余命3ヶ月という命のタイムリミット。死を近くに感じたとき、少女は初恋の人に会いに行く。最後の恋をしに。

80年代〜90年代の隠れた名曲をテーマにした恋愛ドラマシリーズ「恋する日曜日」の劇場版第2弾として制作された映画『恋する日曜日 私。恋した』。

新宿トーアにて公開初日舞台挨拶が行われ、出演者からは“二宮なぎさ”役の堀北真希さん、“石川聡”役の窪塚俊介さん、“中山まどか”役の岩本千波ちゃん、そして脚本の渡辺千穂さん、廣木隆一監督が登壇し、司会はプロデューサーの丹羽多聞アンドリウさんが務めた。

【映画の感想は?】
堀北さん「余命3ヶ月という事を背負った女の子の役だったんですが、病気と闘っているという場面はあんまりなかったんですが、17歳という17年しか生きていない女の子が、こういう重いものを背負っている事を踏まえて演じることがとても難しかったです。映画の中では死というテーマがあるので、そこが印象的になるかもしれませんが、この“二宮なぎさ”という女の子から、生きると言う事をたくさん感じてくれたら嬉しいです。」

窪塚さん「(会場を見て)男の人ばっかりですね(笑)。僕もつい最近この映画を拝見させて頂いたので、僕の感想を言いたいと思います。この映画は、堀北さん演じる女の子が(余命3ヶ月という)境遇に合うわけですが、ヒロキ監督の優しさが伝わってくる映画です。心をつかまれるというよりも、心を優しく撫でられるという感想を持ちました。彼女(なぎさ)の『自分の力では変えられない事がある』というセリフだったり、聡の気がついたら流れに任せて生きていたという、実態の無い感覚を風や音で監督が優しく観客の皆さんに届けてくれる映画だと思います。男の人ばっかりですが(笑)、是非女の人を誘って観に来てください。」

岩本さん「あの、堀北真希ちゃんと一緒に自転車に乗るシーンがあって、監督が撮影を何回も何回もやるので、おしりが痛くなっちゃいました(笑)。あと、アイスを食べるシーンで、何回も何回も撮影してアイスを一杯食べられたのが嬉しかったです(笑)。」

渡辺さん「余命幾ばくもない少女が主人公だったんですが、死を受けいれるというよりも向かっていく死を、又、恋をする事によって失っていく命の大きさも描いていければと思って書きました。」

廣木監督「観終わった後って事で、みなさんの反応が辛いんですけど(笑)。どうだったでしょうか?(会場拍手)ありがとうございます。1回観ただけじゃ分からないと思うので・・・いや分かるか(笑)。でも、2度、3度、4度と見てもらえると嬉しいなと思います。」

【映画の撮影のエピソードは?】

堀北さん「えっと、自転車に乗るシーンで・・・(会場笑)。カメラを置いて、リハーサルを何度も前の日からやることもあって、純粋にお芝居を楽しむ事が出来たと思います。」

窪塚さん「僕は自転車に乗るシーンは無かったんですけど、2週間ぐらいというタイトなスケジュールで撮ったんですが、朝の3時起き・・・起きるっていうか寝たほうがいいのか微妙な時間ですが、そんな撮影だったので、もちろん楽しかったんですが、僕としては眠かったという印象が強いです。でも努力が実っていい作品が出来たのでよかったです。」

キラキラとした目でゆっくり言葉を選んで話をする堀北さん。今作の撮影を通して、また一段と女優として磨きがかかった事を感じさせられました。

★2007年6月9日新宿トーアにて

(Report:Tomoe Yuita)