1950年代の人気テレビドラマ『スーパーマン』で人気を博した俳優ジョージ・リーブスの謎の死に迫る映画『ハリウッドランド』がジョージ・リーブスの命日である、6/16(土)に公開。公開に先駆けて、ハリウッド映画に出演経験のある、俳優・藤岡 弘、さんを招いてトークイベントが都内で行われました。
“仮面ライダー”という日本のスーパーヒーローを演じた藤岡 弘、さんが本作品に描かれるハリウッドの裏側、スーパーマン俳優ジョージ・リーブスの思い出、ヒーローに共通する裏側を語りました。

満席の会場からの盛大な拍手で迎えられ登場した藤岡 弘、は、自身もハリウッド映画に出演した経験を問われると、「華やかさの中にも、厳しい競争と、プロとして色々な目線で見られ、独特の雰囲気である事に圧倒された」と語った。
日本のスーパーヒーロー、仮面ライダーを演じた事については、「新しい方面で自分を試せるチャンスで、(出演の話が来た時は)とても嬉しかった。と同時に、スタント無しという高いハードルの中で大きな不安も感じた。仮面に入ると視界も悪いし、窮屈で、こんなに大変だとは思わなかった。10本目の撮影中に、二輪車でコーナーを曲がり損ね、30メートル先へ飛ばされた事があった。
生死をさまよう程の大きな事故で、リハビリも大変でした。
当時25歳の僕にとっては、すごくショックな出来事でしたが、復帰後の視聴率は40%だったんですよ。」と答えると、MCの「陣内さんと紀香さんの披露宴よりも高い(視聴率)ですね。」の一言に、会場は笑いの渦に包まれた。
スーパーヒーローとして、子どもたちの人気者だった事については、「子どもたちにとって自分の影響は絶大であっただけに、ヒーローである責任も重く感じた。『お願いだから変身して』と迫られると困ってしまい、『ショッカーがいないと変身出来ないんだよ。』と断っていました。」というエピソードも語った。
本作品で描かれているジョージ・リーブスのスーパーヒーローとしての苦悩や葛藤に対しては、「自分もヒーローから俳優として高く野心を持とうとして少し葛藤した事もあったが、ハリウッド出演の経験から、日本とは違う、競争社会の厳しさがあったのだろう」と語った。
「人間としての野心とハリウッドの複雑な人間関係、華やかな中に厳しい現実がある事を描いているのが、この映画の見所です。」と答え、最後に、6月16日のジョージ・リーブスの命日を前に「(リーブスは)限界を感じていたのだと思うが、自分と自分の信念を信じて、もっと生きて欲しかった。」とリーブスの写真に向かって合掌を捧げた。

(Report:Yasuhiro Togawa)