ひとりしかいないはずの舞台に演者がいる。演者は口だけを動かして、観客の頭の中にあるスクリーンに映像をかける。そしてそれをできるのが落語界で“シネマ落語”というジャンルを確立した立川志らく師匠だ。渋谷シネマライズのスクリーンの前に、ひとりの噺家が佇む!!R18指定のライブが今始まる!
WOWOWプロデユースの新しいエンタティンメント『ライブ@ライズ』。その第二夜“シネマ落語 Remix”がシネマライズで行われた。「自分が嫌いな作品は落語でやっても滑稽になりますね。たとえば、『リング』。テレビから貞子がでてきますよね。でも今の時代、テレビのサイズにもいろいろあるじゃないですか。ケータイの画面から貞子が出てくることだってありえるわけです。そしたら、スリッパでパーンとやりゃいいじゃないか!なんて思いますね。」なんていう毒舌ぶりに会場も大笑い。
今まで『ゴッドファーザー』『タクシードライバー』『ゴースト』など約70本の映画を落語にしてきた志らく師匠。
今夜披露する演目は古典落語と映画「E.T.」を掛け合わせたものだ。内容はぜひ、放送される今秋に楽しんでほしい!どこを見るでもなく話し続け、そして出て来る登場人物ごとにくるくる変わる表情に、約1時間の噺もあっという間だ。

その後、ナレーターを務めた森口博子さんが特別ゲストとして登場!
志らく師匠と森口さんは現在、生放送番組で共演しているということで、話も弾んだ。「志らくさんのシネマ落語面白かったですよ〜!カメちゃん(演目の登場人物)の顔もすごく想像できました。でも今スタジオでお会いすると怖い顔をされてることが多いんですが、なんでですか(笑)?」という質問に、志らく師匠は「今自分が演出している『ヴェニスの商人?』の役作りで目付きを悪くしてるからね!デ・ニーロばりの(笑)。今ここに入ってくる前にも顔をほぐしてて。演目始めてから30分後くらいにやっとほぐれてきました。」と笑いを含んだコメント。噺家としてだけでなく、演出家としての顔を持つ志らく師匠、今後の活動からも目が離せない。

このWOWOWプロデュース企画は、今現在第三夜も企画進行中とのこと。気になった方はぜひ、次回シネマライズでエンタティンメントが生まれる瞬間を味わってみてくださいね!
(Report:K.Hayashi)