毎年市民企画による上映イベントとして開催されてきた「フォーラムシアター部門」。今年は特別ゲストに俳優の諏訪太朗さんをお招きし、出演作を200本以上を越え、常に出演作が映画館で公開されているような状態が続いている諏訪さんの魅力を自主制作時代の旧作から新作まで一挙に公開してしまおうという企画が「WANTED!諏訪太朗スペシャル」なのだ。
24日からはじまった諏訪スペシャル、第一弾は篠崎誠監督MEETS諏訪太朗による2本をお届け。諏訪太朗をテーマに撮り下ろした『東京少女〜東京変身少女』と『霊感のない刑事』。
つづいてBS-iプレゼンツによる諏訪さんの怪演が光る「ケータイ刑事銭形泪 歌って踊って殺人事件」と人気シリーズ「スパイ道」の夕張セレクションによる『スパイ道-YUBARI MISSION-』が上映。こちらは鈴木浩介監督、井口昇監督、佐藤佐吉監督、篠崎誠監督らが登壇。それぞれひねりのきいたオチに会場は爆笑に包まれる。
そして、ひきつづき鈴木浩介監督、篠崎誠監督、BS-iの丹羽プロデューサーを迎えてのトークイベント「諏訪太朗研究学会in夕張」では、長崎俊一監督、内藤剛志さん、室井滋さん、瀬々敬久さん、三輪ひとみさんなどの検証インタビューと出演ダイジェスト映像でつづる「太朗リボン」の上映をさかなに、諏訪太朗さんがはじめて自身の役者人生について語った。7・80年代の自主映画界のスターで2枚目の面影のあった諏訪さんが、禿げてしまったことでそのキャラクターが存分に生かされ多くの監督たちに重用されるに至ったではという仮説も飛び出した。
また、山口雄大監督がダークスプラッターヒーローものに挑戦した最新作「MEATBALL MACHINE」では、特技監督の西村喜廣さん、主演の河井青葉さん、脚本・出演の増本庄一郎さん、またこれにも冒頭根黒ボーグとして登場する諏訪太朗さんに加え、応援ゲストとして井口昇監督、デモ田中さんらが登壇し会場は大いに盛り上がった。
「地獄甲子園」でヤングコンペのグランプリを受賞して以来夕張常連だった山口雄大監督だったが今回は新作の準備のため欠席したが、CM集「Katsu-kun」(ナイキ)「四四郎が往く!」(小学館ヤングサンデー)や、昨年の映画祭期間中に撮影した「手鼻三吉と2(トゥワイス)志朗がゆく」などその分雄大ワールドを堪能させてくれた。