クロージング作品『プロデューサーズ』終了後、クロージングセレモニーが文化スポーツセンターで行われた。オープニングはゆうばり映画祭思い出の写真がスライド上映され、その後に地元のみなさんの力強いソーラン節が披露された。今回も個性の強くテイストがバラバラな作品たちは審査員を悩ませた。困難を極めた中で決められた受賞作品は以下のとおりである。

◆ヤングファンタスティック・グランプリ部門
YOUNG FANTASTIC COMPETITION
☆グランプリ/YUBARI GRAND PRIX
監督:キム・デスン/KIM DAE-SEUNG 
作品名:血の涙(原題)/BLOOD RAIN

☆審査員特別賞/THE SPECIAL JURY PRIZE
監督:ナム・ギウン /NAM KI-WOONG
作品名:三差路ムスタング少年の最後(原題) / NEVER BELONGS TO ME

☆南俊子批評家賞/MINAMI TOSHIKO AWARD (CRITICS AWARD)
監督:ウィシット・サーサナティアン/WISIT SASANATIENG
作品名:シチズン・ドッグ/CITIZEN DOG

キム・デスン監督は受賞した喜びを去年結婚した奥さんに真っ先に伝えたいと語った一方で韓国映画が来年も再来年も10年後もゆうばりに来られることを切に願っていた。『血の涙』は全てにおいて完成度が高く、アジアが発する共通の価値観を伝える映画として大きな一作になったであろう。

◆ファンタスティック・オフシアター・コンペティション部門
FANTASTIC OFF-THEATER COMPETITION
☆グランプリ/GRAND PRIX
監督:吉田 恵輔/KEISUKE YOSHIDA
作品名:なま夏/NAMANATSU

☆審査員特別賞/THE SPECIAL JURY PRIZE
監督:熊谷まどか/MADOKA KUMAGAI
作品名:はっこう/HAKKO-fermentation-

『なま夏』は主演の三島ゆたかのキャラクターがとても生きている作品だ。ストーカー、ロリコンという一歩引きがちなテーマながら一人の男の青春がそこには描き出されている。また審査員全員一致でもう一作品この作品にはスポットをあてなきゃという作品が佐藤佐吉審査員から発表された。小林でび監督『ムーの男』。小林監督には夕張メロンが送られた。おめでとうございます!

受賞作発表後作品ゲスト、審査員全員が舞台上に上がり一人一人のサインボールを会場に放った。「この映画を通じて家族となったみなさんと来年もまた会えることを楽しみにしています!という」市長の閉会宣言と共に今年のゆうばり映画祭の幕が閉じた。